ダイソンは、空気清浄機能付きノイズキャンセリングヘッドホン「Dyson Zone」の国内販売を本日5月23日より開始。販売は直営店のDyson DemoやDyson.co.jp、一部家電量販店の店舗、ECサイトにて順次行われる。

ダイソン初のオーディオ・ウェアラブル製品で、本年1月より中国、アメリカをはじめとした世界中で発売していたが、ついに日本上陸を果たしたかたちだ。

カラーはウルトラブルー/プルシアンブルーと直販限定のプルシアンブルー/ブライトコッパーの2色を用意。価格はともにオープンだが、直販サイトではウルトラブルー/プルシアンブルーが税込121,000円、プルシアンブルー/ブライトコッパーが137,500円で販売されている。

■外でもダイソンの空気清浄機能を提供。ノイズもキャンセルする初のウェアラブル製品

同社によれば、現在、世界人口の半分以上が都市部に居住。2050年には7割に達すると予想されているが、都市部の人口の増加に伴い交通、建設、輸送などのインフラも発展し、大気汚染や騒音などの問題も起こっている。

また、ダイソンが支援する世界中の学生の手を借りて、大気センサーを積んだバックパックを背負った状態で街中を歩き回ってもらい大気汚染のデータを集計したところ、綺麗な空気を屋外でも提供する必要があることに気づいたため、「騒音」「大気汚染」という2つの課題を解決するべく、Dyson Zoneを開発するに至ったという。

同社チーフエンジニアで、創業者ジェームズ・ダイソン氏の息子であるジェイク・ダイソン氏は「ダイソンはデジタルモーターなど、掃除機で培った技術から多角化を図ってきた。ウェアラブル製品も拡大していきたいため、今後数年に渡って研究を行なっていきたい」と語る。

ドライバーはカスタムビルドの40mm径、16Ωネオジムドライバーを搭載。初のオーディオ製品ながら数十年に渡る音響学の研究とオーディオに関する専門知識を駆使し、ピュアで没入感があるリスニング体験を実現したとアピールする。再生周波数帯域は6Hz - 21kHz。

ノイズキャンセリングは8個のマイクを使って周囲の音を1秒間に384,000回モニタリングし、20Hz - 20kHzの範囲で最大38dBまで低減。歪みを最小限にする設計もあわせ、ノイズキャンセリング時には全体域にわたって高周波の歪みを聴き取れないレベル(0.08%@94dB@1kHz)まで中和するという。さらに2つのマイクによるビームフォーミング技術とノイズ抑制技術によって、クリアな音声通話や録音が可能としている。

サウンドは科学的な指標と幅広いユーザーのテストから、オーディオの全領域で最も明瞭で繊細な音質を実現するという仕様を選択。独自のEQ設定で周波数カーブを最適化し、全帯域でクリアでピュアな音声を実現したとのこと。

イヤーカップ内には最大9,750rpmの回転で空気を取り込むコンプレッサーと、二重構造フィルターを搭載。1層目の静電フィルターで0.1ミクロンの微粒子を99%捕獲、2層目のカリウムを含むカーボンフィルターでNO2など都市汚染の原因となる酸性ガスを浄化したのち、非接触型シールドから清浄な空気が送り込まれる構造だ。

非接触型シールドはマグネット式の着脱タイプで、装着後は口元からずらすことで会話モードに切り替え可能。空気清浄モードは低/中/高、そして装着者のコンディションに合わせて自動調整するAUTOの4モードを備える。AUTOモードの目安としては、静止時であれば「低」、ウォーキング時であれば「高」になるそうだ。

ノイズキャンセリングや空気清浄をはじめ、各種設定はダイソンのスマホ向けアプリ「MyDyson」から調整が可能。さらに同アプリでは本体に搭載されたセンサーがモニターしたNO2濃度や騒音レベルをリアルタイムでチェックすることもできる。

連続駆動時間は音楽再生のみで最大50時間、空気清浄モードで低/4時間、中/2.5時間、高/1.5時間。充電時間は約3時間。本体質量はヘッドホン単体で595g、シールド着用時で670gとなる。

パッケージにはケース類やUSB-Cケーブルなどを同梱。2カラーとも製品性能は同じだが、直販限定のプルシアンブルー/ブライトコッパーには持ち運び用にもなるハードケースや飛行機内用のヘッドホンアダプター、交換用フィルターも同梱される。

なお、ダイソンは日本法人設立25周年を記念したポップアップイベント「Dyson Launch Pad(ダイソンローンチパッド)-ダイソンの出発点」を、5月24日から28日にかけて東京・渋谷の原宿Jingにて開催。本イベントではDyson Zoneの体験・購入が可能だ。