Appleは、「Appleが作った中で最も大きく、最も有能なチップ」だという新しいシステムオンチップ(SoC)「M2 Ultra」を発表した。

同チップを搭載した「Mac Studio」と「Mac Pro」を同時発表し、M2 Ultraによって両製品を「史上最もパワフルなデスクトップのMacに押し上げる」とアピールしている。なお、新しいMac ProへのM2 Ultra搭載により、MacのAppleシリコンへの移行が完了したことになる。

M2 Ultraは、第2世代の5ナノメートルプロセスを使用。AppleのUltraFusionテクノロジーを使って2つのM2 Maxチップのダイを接続することで、2倍のパフォーマンスを実現したという。UltraFusionは、10,000を超える信号でダイを接続するシリコンインターポーザを使用し、2.5TB/s以上の低レイテンシのプロセッサ間帯域幅を実現するとのこと。

また、M1 Ultraよりも200億個多い1,340億個のトランジスタで構成。ユニファイドメモリアーキテクチャは、M1 Ultraと比べて50パーセント多い、192GBのメモリ容量に対応し、メモリの帯域幅は800GB/sで、M2 Maxの2倍となっている。

CPUは24コアで、16の次世代高性能コアと8つの次世代高効率コアで構成。例えば、Mac Studioにおいて、DaVinci Resolveを使用するカラリストは、M1 Ultra搭載のMac Studioと比較して最大50パーセント高速なビデオ処理を体験できるという。

GPUは、60または76の次世代コアで構成が可能。これは、M1 Ultraと比較して最大12コア多く、最大30パーセントの向上となる。M2 Ultraを搭載したMac StudioでOctaneを使用する3Dエフェクトのレンダリングは、M1 Ultra搭載のMac Studioよりも最大で3倍高速だという。

また、毎秒31兆6千億回の演算を実現する32コアのNeural Engineを搭載し、M1 Ultraよりも40パーセント高速なパフォーマンスを実現。さらに、メディアエンジンはM2 Maxの2倍の能力を実現し、ハードウェアによって可能となる専用のH.264、HEVC、ProResのエンコードとデコードを搭載。最大22本の8K ProRes 422ビデオストリームを再生できる。

そのほか、ディスプレイエンジンは最大6台のPro Display XDRに対応。また、最新のSecure Enclaveは、ハードウェア検証によるセキュアブート、ランタイムのエクスプロイト対策技術と連動して、クラス最高のセキュリティを提供するとしている。

Source: Apple