いわゆる「巣ごもり需要」か、サラウンドシステムを導入する家庭が増加中です。AVアンプにシアターバーなど手段はいろいろ、包み込まれるような広い音場感はサラウンドならでは。Blu-rayなどディスク再生のみならず、NetflixやAmazon Prime Videoといった動画配信サービス、テレビ放送もサラウンド番組を提供していますから、コンテンツ不足の心配はいりません。

サラウンド対応コンテンツといえば、テレビコマーシャル(TVCM)も対応していることはご存知でしょうか? サラウンドシステムでテレビ放送(録画/放送波)を見ていると、リアスピーカーから音が聞こえることがあるのがそれです。CMだけにサラウンドが効果的に使われているものが多く、なかなか楽しめます。

そうなると気になるのが、サラウンドのチャンネル数。まさか7.1ch? ひょっとしてDolby ATMOSで聞ける? などとホームシアターファンは思ってしまうかもしれませんが、どちらもムリです。

なぜなら、業界団体の日本民間放送連盟・営業委員会および日本広告業協会・テレビ小委員会が定める「テレビCM素材搬入基準」により、TVCMの音声フォーマットは「ステレオ」と「モノラル」、「5.1ch」と決められているから。しかも、再生装置にオプションを必要とするコンテンツは受け付けられないため、Dolby ATMOSのように特別なデコーダーが必要なコーデックは利用できません。

サラウンドの心得がある人は、ステレオ(2ch)しか再生できない環境に5.1chが送られてきたらリア音声はどうなる? などと気になってしまうかもしれませんが、それも心配御無用。テレビCM素材搬入基準では、5.1ch素材は2chにダウンミックスされた信号を必ず付加しているからです。サラウンド感はありませんが、ステレオ音声として鑑賞できますよ。