「ゼロコロナ」は非現実的な戦略

立憲民主党は今年2月、コロナ対応で「ゼロコロナ」なる戦略を掲げた。党の公式ページによれば、「感染防止対策と医療支援、そして生活者・事業者支援を集中的に展開し、感染拡大の波を十分に収束させ、その状態を継続させることで感染を封じ込め、通常に近い生活・経済活動を取り戻す戦略」だという。

施策自体に頷ける点がないわけではないが、これは本来、感染拡大初期に掲げるべき方針ではないか。全世界で感染が蔓延し、我が国でも「自粛疲れ」が広がっているいまでは、なんとも非現実的な戦略だ。

また、「ゼロ」はウイルスをゼロにするわけではないというが、それでは何をゼロにするというのか、肝心な部分があまりにもわかりにくい。

では一方で、日本維新の会や国民民主党といった「第三勢力」なるものはどうか。彼らは野党でありながらも、立憲民主党や共産党といった旧態依然とした勢力との協力には否定的だ。ときには政府与党に対案を提示するなど、従来の野党と比べると独自ともいえる路線を歩んでいる。

しかし、維新と国民民主は政局に大きなうねりを起こすほどの第三勢力にはなれていない。維新は関西では強固な支持を得ているが、昨年11月には大阪都構想が否決され、また吉村洋文大阪府知事がコロナ対応に苦戦していることもあって、国政での動きは停滞している。

国民民主は部分的には説得力ある主張もあるものの、その立ち位置が不明確で、存在感が軽く、政策やメッセージがどうも遍く届いていない。

これでは次の衆院選での「第三勢力」なるものの大きな躍進は難しい。それでも私は、いずれは自民党と切磋琢磨できる健全な野党勢力が台頭することを期待しているし、そのために今年の衆院選が「次の戦い」に向けた布石となることを願っている。