「多い・少ない」がわかるのは新生児から 算数の力につながる“サビタイジング“とは?

nobico(のびこ)6/20(金)11:50

「多い・少ない」がわかるのは新生児から 算数の力につながる“サビタイジング“とは?

『おおい すくない どっち どっち?』より

赤ちゃんには「多い・少ない」を直感的に見分ける力が備わっているってご存じですか?
この力は「サビタイジング」と呼ばれ、将来の算数力にもつながるとも言われています。

そんなサビタイジングをテーマにうまれたのが、絵本『おおい すくない どっち どっち?』(PHP研究所)。認知発達の研究者である鹿子木康弘先生に、絵本の制作秘話や、「頭のいい子の育て方」についてお話を伺いました。


驚きの能力「サビタイジング」って?

――絵本『おおい すくない どっち どっち?』ができた経緯を教えてください。

編集部から「1、2歳向けのエビデンスのある絵本を作りたい」というお話をいただき、どんなものが良いだろうかといろいろ考えまして。

僕は認知発達の研究者なので、「1歳や2歳の子どもでも理解できるような認知課題って何だろう?」と考えました。それに加えて、世間の関心が高い「学力」につながる要素があるといいなと思い、「サビタイジング」というテーマを思いつきました。

視覚的にもわかりやすいですし、カラフルに表現することも可能です。丸い数や模様など、絵本向きの要素も多いと思って、提案させていただきました。

――今回の絵本のテーマ「サビタイジング」とは、どういうものですか?

「サビタイジング」は、数を直感的に理解する能力で、主に数の大小を区別することによって計測されます。

例えば少ない数と多い数が並んでいたときに、それを見て区別できるかどうか、といった手続きが用いられます。

この能力は、新生児からすでに見られることが、研究でわかっています。人間だけでなく、チンパンジーのような霊長類にも見られますし、ヒヨコや魚にもあるといわれています。

ただ、ヒヨコや魚の能力が人間とまったく同じかどうかについては、まだ議論があります。似たような性質を持っているのではないか、という話ですね。

――たとえば、食べ物を探すときに多いほうを選ぶ、といったようなことですか?

まさにそうです。数の大小を理解することは、生き残るために有利になる、つまり「適応的な能力」なんです。

魚にとっては、大きい群れの中にいた方が安全だったり、エサが多い方を選んだ方が得だったりします。ヒヨコでもそうで、そうした比較ができると、生存に有利に働くわけです。


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