新年早々に発覚したビッグネーム2人のトラブルに、日本中が驚いた。本誌・週刊ポスト前号で報じた「横尾忠則『山田洋次監督にアイディアを盗まれた』」のことである。記事では、美術家として世界的に名高い横尾氏が、お正月映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』に用いられた「過去49作の場面を引用し、寅さん(渥美清)を復活させる」という手法が自らの発案であると告白。

 蕎麦屋で毎週のように顔を合わせる間柄だった友人の山田洋次氏にそのアイディアを告げたところ、何の断わりもなく盗用されてしまったと主張した。

 横尾氏は〈一言、「あなたのアイディアを使うけれども、製作は任せてくれ」と断わってほしかった〉と山田洋次氏に抗議の手紙を送ったことを明かしたうえで、〈アーティスト同士のモラルが、あまりに欠けてることに呆れ、憤ってる〉と怒りを露わにした。

 一方、本誌が山田監督に取材を申し込んだところ、本人に代わって回答したのは松竹映画宣伝部だった。

〈新作の発想が横尾さんから出ていることはもちろんですが、横尾さんがイメージされたような実験的な映画ではなくなってしまったので、横尾さんのお名前を出すのは失礼だと監督は思っていた〉などと弁明した。

 改めて横尾氏に聞くと、こう憤慨した。

「『ポスト』の発売後も、山田監督からは何の連絡もありません。あれから彼は例の蕎麦屋にも来なくなりました。やましいことがないなら正々堂々答えればいいのに、記事では松竹映画宣伝部に代理でコメントさせたり、誠意のない対応に心底失望しています。

 面と向かって言いたいことはたくさんあります。親しい中にも礼儀は必要です。私の真意は本当に伝わっているのでしょうか」

 そしてこんな爆弾発言も飛び出した。

「実は、山田監督の誰もが知っている最近の仕事も、僕が伝えたアイディアが元になっています。武士の情けであえて言わないが、山田さん本人はわかっているはず。いずれ時と場所をかえて明らかにします」(横尾氏)

 大物2人のバトル、第二幕の展開は──。

※週刊ポスト2020年1月31日号