デビュー以来、30年近くにわたって所属していたオスカープロモーションを3月31日で退社し、独立することが明らかになった米倉涼子(44才)。今後は、海外での活動にも積極的に取り組んでいきたいとの意向があるという。

 米倉だけではない。芸能界には大きな波が起きている。2018年には小泉今日子(54才)が、そして米倉と同じ今年3月末には中居正広(47才)が古巣を離れ独立する。

「小泉さんは、2015年に交際相手の豊原功補さんと個人事務所を設立し、現在もともに活動を展開しています。中居さんは、ジャニーズ時代のマネジャーが出向という形で中居さんの個人事務所に勤務し、活動をサポートしていくと報じられています」(芸能レポーター)

 しかし、米倉はひとりきりの独立を選んだ。新たにマネジャーを雇うこともなく、完全に一個人として再スタート。樹木希林さん(享年75)がかつてそうしていたように、仕事選びもスケジュール管理も、打ち合わせもすべてひとりでこなすという。さらに、収入面でも大きく変化するという。

「年俸制や歩合制などいろいろな事務所がありますが、いままで米倉さんは給料制でした。事務所への貢献度はピカイチですから、かなりの高給が保証されていたと思います。でも今後は毎月の収入に波が生まれる。個人事務所の社長となり、経営にかかる経費は当然自腹に。彼女自身、収入がこれまでの3分の1程度まで減ることは覚悟しての決断だったようです」(事務所関係者)

 金銭や地位、名誉を得るための独立ではなく、自分らしくいるための「巣立ち」というわけだ。

 ショービジネスの本場アメリカでは、俳優は作品ごとにオーディションを受けて経験を積み、実績を残して初めて大手のエージェントと契約できる。エージェントとは、簡単にいえば仕事を仲介する代理人のことだ。

 日本ではデビュー前から事務所とタレントが契約、給料をもらいながら育ててもらえるケースが多い。いわば発掘&育成型だ。

「だからこそ、素人っぽさを売りにしたアイドルが生まれるわけです。一方で、一時代を築いたような大御所タレントは、“功労者”と見なされ、たとえ売れなくなっても契約を解除されず、給料が払われ続けることも。ファミリーのような面倒見のよさが日本式のメリットといえるでしょう」(前出・芸能レポーター)

 だが、デメリットもある。

「日本では多くの場合、タレントよりも事務所側の力の方が強い。事務所の意向に沿い続けた結果、“役のイメージがつきすぎて、俳優としての幅が狭くなってしまった”とか“本当にやりたい役に挑戦する機会を失った”といった問題は少なくない。ファミリーとしての“絆”が、タレントにとっては“足かせ”になることもあるわけです」(前出・芸能レポーター)

 だからといって、タレントが長年所属した事務所を退社し、独立するのは容易なことではない。

「所属事務所を辞めたタレントは一定期間、芸能活動を休止する、というペナルティーを設けている事務所はいまでもあると思います。事務所からすれば、素人時代から膨大なお金と時間をかけて成長させたのに、ようやく稼げるようになった途端に独立されたら経営がまったく成り立たない。海外からは“奴隷契約”などと言われることもありますが成り立ちが違いますし、事務所サイドの言い分も理解はできる。

 しかし、転換期にあるのは事実。昨年、公正取引委員会が、“退所後の芸能活動を禁止する契約は、独占禁止法違反に当たる”と公式見解を発表したことで、徐々に変化が生まれてはいます」(芸能関係者)

 小泉や中居、そして米倉が独立を選んだ背景には日本の芸能界を牽引し、変えていこうという覚悟もあるのかもしれない――。

 米倉の独立は日本の芸能界に新たな風を吹かせるか。

※女性セブン2020年4月9日号