9月下旬の都内のラジオ局で、帰りの車に乗車するのは、漫才コンビのナイツの塙宣之(42才)とマスク着用のイケメン男性マネジャー……かと思いきや、よくよく見ると、トレードマークの黒ぶちメガネを外した相方の土屋伸之(41才)である。

 さすがは、バラエティー番組『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「〇〇じゃない方芸人」や「イマイチ印象に残らない芸人」の常連だけのことはある。

 最近もラジオ番組で、若手お笑いコンビ「ティモンディ」の前田裕太(28)に、地方の営業先の楽屋で「ぼくもじゃない方芸人として頑張っていきます!」とあいさつをされて、親しみが湧きコンビニに連れ立って行ったと告白。

 ところが、その道中で前田は3回も声をかけられ、土屋はスマホでの写真撮影を頼まれ続けるはめに。「最後まで誰にも気づかれなかった」との自虐エピソードを明かした。

 土屋の知人は「プライベートではメガネを外して(テレビ出演時のような)スーツも着ていないので、街中でもめったに声をかけられない」と話す。

 土屋本人も「外出先で相方(塙)に出会っても気づかれなかった」、「10年間一緒に仕事をしている番組スタッフにもいまだに名前を間違えられる」、「ナイツを取材に来た雑誌記者に気づかれなかった」と、影の薄いエピソードには事欠かないという。「だから、仮に不倫をしてもバレない自信がある」とは、人気タレントとしては切なさの極みだ。

 それでも、実力だけは、同業タレントたちにも一目置かれるほどに折り紙付きだ。

 あるお笑い番組ディレクターは「ナイツといえば、人気をつかんだきっかけの『ヤホー漫才』に代表されるように、時事ネタを盛り込んだ塙さんの小ボケの連射が特徴ですが、それもこれも土屋さんのツッコミ力があってこそ」と解説する。

「塙さんは、本番直前の新ニュースですらネタにしてしまうほどアドリブだらけなんです。それでも土屋さんは、見事に1つ1つ的確かつ瞬時にツッコむ。あの対応力こそ天才肌です」と続けた。

 まさに名バイプレイヤー。その印象に残らないルックスは、鋭いツッコミ力とともに、眠そうな目のおとぼけな相方の笑いを、より引き立たせるための重要な要素といえるのかもしれない。