お笑い芸人と女性アナウンサーの結婚が相次いでいるが、いったいどんな背景があるのだろうか。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、芸人と女性アナウンサーの夫婦について分析する。

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関西出身の女性は“お笑い”に理解があり、芸人に対して寛大

 4月2日、有吉弘行サン(46才)との結婚を発表した夏目三久サン(36才)がMCを務める『あさチャン!』(TBS系)が9月末で終了することを同局が認めたことが9日、わかりました。でも、同局では『マスターズ』中継によりその日の『あさチャン!』は、お休み。電撃婚のようにいわれていますけれど、すべて計算づくだったんだなぁと。

 いずれにせよ、芸能界からも、SNSを通じて一般のかたからも、ここまで結婚を祝福されたカップルというのも近年、思い当たりません。改めまして、有吉サン、夏目サン、ご結婚おめでとうございます!

 私が夏目サンに初めて会ったのは、彼女が日本テレビに入社する2007年、3月のことでした。当時、日テレでは入社式で流す明石家さんまサン(65才)からのメッセージVTRを『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)の“さんま愛の説教部屋”セットを使って収録していました。扮装し、ピコピコハンマーを片手にスタンバイしたさんまサンの横の席に座るのは新入社員の女性アナウンサー。その年は夏目サンでした。

 すごく覚えているのは、「大阪出身なので“お笑い”が好き」「好きな芸人はチュートリアルの徳井義実サン(45才)」ということ。チュートリアルは前年の『M-1グランプリ2006』(テレビ朝日系)で優勝していたものの、まだ全国区というワケではなく、その「チュート」「徳井クン」の名前を挙げるとは、夏目サン、お目が高いと思いました。余談ですが、その模様は徳井クンに報告させていただきました。彼は、「いや、もう、ほんまにもったいない」と恐縮していましたっけ。

 関西出身の女性が“お笑い”に理解があり、芸人に対し、寛大であることは、あの丸川珠代さん(50才)も言っていたこと。『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)共演時、「ねえちゃん、芸人になればよかったのに」と、ビートたけしサン(74才)から言われたことを当時、丸川さんは心から喜び、お母様に電話で報告したそうです。

 そんな丸川さんのアナウンサー時代の後輩、徳永有美サン(45才)は、皆さんご存じのとおり、すったもんだの末に内村光良サン(56才)と結婚されました。昔話ばかりで恐縮ですが、ウッチャンといえば、芸人の中でも、もっとも“女子アナ好き”として有名で、ウワサになったのも女子アナばかり。徳永サンとの一件は、周囲を巻き込んで大ごとになりすぎてしまったので、その事実ばかりが目立ちますが、私は、あぁ、ウッチャンは、やっぱり女子アナが大好きだったんだ〜と思ったものです。

 この文脈で浮かぶのは、キャイ〜ンの天野ひろゆきサン(51才)。先日、東海地方の聖火ランナーを務め、その際も抜群の好感度を見せつけた天野っちでしたが、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)出演時、フリーアナウンサーを含め、多くの女性アナウンサーに対し、名指しでファンを公言していた時代がありました。結局、どなたとも成就しなかったのですが、それからしばらく経って、フリーアナウンサーとゴールインされたときは少し尊敬しちゃいました。当時、その女性がテゴマスのおふたりとラジオ番組を担当されていたので大きな話題にもなりましたが、天野サンはその後、奥様となった女性を表には出したがりません。よほど大切にされているのでしょうね。

 女性側からみてみると、さまぁ〜ずの大竹一樹サン(53才)との8年愛を貫いた元フジテレビの中村仁美サン(41才)がまず浮かびます。中村サンも、もともと大阪のご出身なんですよね。しかも彼女、局アナ時代、多くのお笑い番組やバラエティー番組を担当。制作スタッフや芸人さんたちから「笑いのわかる女子アナ」として本当に信頼されていたのです。

 でも、当然のことながら、お笑い芸人さんとのお仕事に不安がなかったワケではない。最初に担当した『深夜戦隊ガリンペロ』(フジテレビ系)で大竹サンが親身になって彼女の相談にのってくれたことで距離が縮まったと聞きます。夏目サンがフリーになって最初に就いた『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)で、有吉サンに助言をもらっていたのと似たパターンですね。

 私は以前から、「お笑い芸人は、みんなやさしい」と書いてきました。サービス精神があって、目配りができて、共演者のことをよく知ろうとしてくれて、ボキャブラリーが豊富。長年、仕事をご一緒している明石家さんまサンがまさにこのタイプで、さんまサン=日本一、やさしい人だといまでも思っています。

女性アナ妻は公私にわたって「任せておける」しっかり者

 こうした事実を誰よりも知っていた中村仁美サンが、陣内智則サン(47才)×松村未央アナ(34才)、おばたのお兄さん(32才)×山崎夕貴アナ(33才)という流れをつくったのではないかと。彼女は、アナウンス部の後輩をはじめ、多くの反対があった際も、「私は応援していました」とおっしゃっていましたから。

 TBSでいうと、ナインティナインの矢部浩之サン(49才)と結婚した青木裕子サン(38才)が浮かびます。彼女も『サンデージャポン』(TBS系)で爆笑問題さんに慣らされていた“環境”は大きいでしょう。そして、この流れでいけば、オリエンタルラジオの藤森慎吾サン(38才)と田中みな実サン(34才)のゴールインがあってもおかしくはなかったのですが、うまくはいきませんでした。

 交際が公となってから、週刊誌の取材を受けた田中みな実サンのお母様が“職業NG”のような発言をされたとの報道は芸能マスコミでは、結構な話題になったものです。まぁ、無理もありません。

 実は中村仁美サンも長年、お父様から反対されていたとの報道がありましたし、夏目サンのお父様は“距離”を置いていらっしゃるようです。

 そして、もっとも高いハードルを乗り越えたのは、NHK出身の神田愛花サン(40才)とバナナマンの日村勇紀サン(48才)では? 古巣に遠慮してか、交際時、神田サンは、ほぼ無言でしたから。

 ……と、結婚までの経緯はいろいろあったとしても、結婚してからは人気アスリートや青年実業家とのそれよりもいまや“安泰”にみえる芸人との結婚。それでも、過去には自身が笑いのネタにされることを極端に嫌がった女優さんもいらっしゃいましたし、この1年はコロナで営業収入が激減。かつて、いわゆる闇営業問題で「テレビに出ていることが当たり前ではない」と真剣な表情で若手芸人の現状を語っていたのは山崎夕貴アナ。

 アキナの秋山賢太サン(37才)を選び、スピード婚で1児の母にもなられたABCの塚本麻里衣アナ(33才)なども、売れっ子芸人さんの嫁たちに比べたら、まだまだ苦労は多いかと思います。

 でも多くの芸人さんが言うことには、女性アナウンサーは公私にわたり「任せておける」存在なのだとか。確かに、彼女たちは、ちょっとやそっとのことでは動じず、夫がどうであれ、常に向上心にあふれていて、資格取得などにも本当に熱心なので、イザとなれば、夫を食わせていけるのです。

 加えて、「笑いがわかっている」なんて最高にイイ女ではありませんか。お笑い芸人×女性アナウンサーの結婚、これからも増えそうな予感です。

構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ〜テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2021年4月29日号