今年上半期、2人の人気女性アナウンサーの結婚が大きな話題となった。4月2日、芸人の有吉弘行との結婚を発表した夏目三久(36才)。そして6月7日に情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)で「一般男性」と結婚したことを発表した加藤綾子(36才)だ。

 同い年の2人だが、結婚後のキャリア選択は「引退」と「継続」で正反対だ。なぜ、彼女たちの選択は分かれたのだろうか。

 夏目と有吉の結婚発表後、初めて2人揃って出演した『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)。久しぶりのツーショットに多くの視聴者の祝福の声が溢れたが、ここでの夏目の発言がネットの一部で物議を醸した。

 マツコ・デラックスに「どうすんの、仕事?」とツッコまれた彼女は、「この仕事から離れようと思っています」と語り、「微力ながら(有吉の)安らげる場所を作れればいい」と発言。これに「なぜ女性だけが家庭に入るのか」という声が上がったのだ。

 2011年に日本テレビを退社した夏目は、局アナ時代のイメージを刷新してフリーアナウンサーとして大活躍。メインキャスターとして、平日の朝7時は『あさチャン!』(TBS系)、日曜日は『バンキシャ!』(日本テレビ系)に出演し、そのアナウンス力の高さと持ち前の上品さで女性の支持を集めた。それゆえに、夏目の「引退宣言」は衝撃を持って受け止められ、一部でネガティブな反応を引き起こしたのだろう。

 しかし、女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏は、夏目の選択を「一周回って新しいのでは」と指摘する。

「夏目さんは報道番組でメインキャスターも務めましたし、女性キャスターとしてやり残したことが無いのでしょう。自分のキャリアを全うしたという充実感と共に引退し、しばらくの間は“家庭の幸せ”に集中したいと思うのは十分に理解できます。言ってみれば、夏目さんは山口百恵さんと同じなんですよね」(丸山氏・以下同)

 人気の絶頂で俳優・三浦友和と結婚し、芸能界を引退した歌手・山口百恵。彼女の決断と、夏目の選択は確かに重なるものがある。夏目は「令和の山口百恵」と言えるのかもしれない。では、夏目が今後表舞台に戻ってくる可能性はないのだろうか。

「その可能性もゼロではありません。確かに夏目さんはアナウンサーとしてはキャリアの頂点を極めましたが、アナウンサーの枠を超えた大仕事のオファーであれば受けることもあるかもしれません。例えば、滝川クリステルさんの東京五輪誘致のプレゼンのように、国際社会にアピールできる仕事など、本人が意義のある活動だと判断すれば、結婚生活が落ち着いたタイミングで復帰することもあるでしょう」

カトパンと重なるあの人気アナ

 そんな夏目と対照的に、結婚後も仕事を続ける意向を示しているのが“カトパン”こと加藤綾子だ。カトパンが結婚したのは「一般男性」と言っても、年商2000億円のスーパーマーケットチェーンを経営する男性。超セレブ婚を果たしたカトパンは、いわゆる“アイドルアナウンサー”として頂点を極めたといって良い存在だろう。2011年には「好きな女子アナランキング」で1位となり、男性から絶大な人気を集めた。

 フジテレビ退社後もスポーツ情報番組やバラエティに出演。また、2019年から古巣フジテレビの夕方の情報番組『Live News it!』でメインキャスターに抜擢され、着実にキャリアを築いてきた。そんなカトパンについて丸山氏は、「元テレビ朝日アナウンサーの小川彩佳さんとイメージが重なる」と語る。

「カトパンと小川さんは、2代目青年実業家とベンチャー企業社長という違いはあるものの、2人とも社長とセレブ婚を果たしました。局アナからフリーになり、結婚後もキャスターを続けるという道も同じです。経営者や有名スポーツ選手とセレブ婚した女子アナの中には、仕事をやめる人もいますので、結婚後も働くのは、旦那さん的には『理解のある男性』というイメージになりますし、女性側にとっても『キャリアと家庭の両方で幸せを手に入れた』と羨ましがられる。イメージ面では夫婦ともにプラスになるんです。小川アナの場合は結局、夫の不倫が原因で離婚協議入りしたと報道されましたが…。

 カトパンのこれまでの活動を振り返ってみると、アイドル的なアナウンサーというイメージから少しずつ報道キャスターの方向にシフトしているように見えます。家庭という安定した場所を手に入れて、仕事もますますキャリアアップして今後は報道の分野などで新しい挑戦をしていきたいと考えているのではないでしょうか」

 夏目三久と加藤綾子。同世代で互いにキャリアの頂点を極めた2人だが、結婚後の歩みはどう分かれていくのか。女性の生き方のロールモデルとして、今後参考にされそうだ。

◆取材・文/バーボン長嶋