平日夜の『ニュースウオッチ9』MCに加え、五輪開会式中継のMCという大役もこなし、NHKのエースアナの座を不動のものにした和久田麻由子アナ(32)に、心奪われる視聴者が続出している。本誌・週刊ポストが独自に実施した「好きな女子アナ」アンケートでも和久田アナが1位となった。視聴者からはこんな声も。

「彼女の笑顔を見るだけで1日の疲れが消える」(50代会社員)
「毎晩NHKを見るのが楽しみになりました」(60代自営業)

 和久田アナは、都内名門私立・女子学院から東京大学経済学部に進学し、2011年にNHKに入局した才媛だ。

「東大在学中から“すごい美人がいる”と評判でした。ラクロス部のマネージャーをしていて、グラウンドには“わくちゃん”目当ての男子学生が見に来ていた。ミスコン出場の誘いも受けましたが、丁重に断わったそうです。美人で頭脳明晰なのにおっとりとして親しみやすく、男女問わず人気があった」(東大同期生)

 NHK入局後は岡山放送局を経て、2014年4月に東京アナウンス室勤務に。『おはよう日本』のサブキャスターに抜擢された。2019年には『紅白歌合戦』総合司会、『NHKスペシャル』の進行役、『ダーウィンが来た!』のナレーションなど、報道以外でも幅広く活躍している。

 元NHKアナの堀尾正明氏は、先輩の立場から和久田アナをこう評価する。

「アナウンス能力は抜群です。NHKの女性アナは声質が低い人が多いんですが、彼女の声質は高めだけど滑舌が良いので、とても聞き取りやすい。アナウンサーは実況力、司会力、インタビュー時の聞き出す力、そして声だけのナレーションなど『総合力』が求められますが、彼女はオールラウンダーですね。

 それに東大出身というイメージをまったく感じさせない親近感がある。同じ東大出身アナでも膳場貴子さん(46)は隙のないタイプ。一方、和久田さんの場合はしっかりしてるんだけど、たおやかなお嬢様みたいな印象があって、おじさんがつい“大丈夫?”とフォローしてあげたくなる。そんなところも視聴者を惹きつけるんでしょうね」

『ニュースウオッチ9』のMCは2人体制。最初は有馬嘉男キャスターと、今年3月末からは田中正良キャスターと組んでいる。この間にも彼女の“進化”が見られたと堀尾氏が続ける。

「メインもアシスタントも、どちらもできるのが和久田さんの凄いところです。有馬キャスターと一緒だった時は、彼の話を受けてきちんとまとめるナイスアシストが目立った。田中キャスターが相棒になってからは、自らが前に出て堂々とメインを張っています。

 真面目一辺倒じゃないところもいいですね。スポーツ担当の田所拓也キャスターをちょっと笑顔で窘めたり、彼の質問に『わかりませんけど』とそっけない返事をしたり。そういうシーンを見るにつけ視聴者は“オレもこんな風に窘められたい”“こんな風に塩対応されたい”とメロメロになってしまう」

テレビ界の大谷翔平

 かねて「和久田ファン」を公言している演出家のテリー伊藤氏もこう語る。

「投げてよし打ってよしで、テレビ界の大谷翔平ですよ。何より和久田さんは“女子アナ”ではなく“女性アナウンサー”なんです。柔らかいイメージだけど、実は大衆に媚びない。世間の好感度を狙っていないし、あざとさも持ち合わせていない。凛とした美しさを感じます。その面では『ニュースステーション』(テレビ朝日系)時代の小宮悦子アナ(63)に近いのかなぁ。こういう女性アナウンサーは近年出てこなかった」

 テリー氏もまた、「絶妙に完璧ではない」ところが和久田アナの魅力だという。

「緊張からなのか、スタジオスタッフの予期せぬ動きからなのか、一瞬視線が泳いでしまうシーンを何回か見たことがあります。ああいう表情というか、“戸惑い”みたいなものを目の当たりにすると、グッときちゃうんですよね」

 和久田アナ自身、過去に番組情報誌『ステラ』(NHK出版)で、反省の日々だと明かしている。

〈すべてが完璧に『つかみきれた』とは思ったことはない〉(2019年11月8日号)

 とりわけコロナ禍の収録は失敗の連続だそうで、有馬キャスターと席を離して放送していた際は、こんなもどかしさを感じていたという。

〈放送中のコメントは、あらかじめ練って臨むんですが、最後の最後、生放送で何かもうひと言足したいと思ったとき、「あ、有馬さんが今息を吸ったから、何か来るな」とか、そういう細かな空気の読み合いが難しい〉(同・2020年11月20日号)

※週刊ポスト2021年8月13日号