7月16日、石橋貴明(59才)と鈴木保奈美(54才)が離婚を発表した。23年に及ぶ結婚生活に終止符を打ったことを明かしたのは石橋のYouTubeチャンネル。「字幕」によって離婚は発表された(動画は削除済み)。離婚を報告した2ショット写真で笑顔を見せていたのは保奈美だけで、石橋の表情は硬かった。対照的な表情が物語る夫婦生活の真実とは──。

 都内の高級スーパーで、女性が買い物かごに次々と野菜や果物などを入れていく。

「ワインも3、4本買っていて、これからパーティーを開くのかなって思いました。まさか、離婚のお祝いだったりして(笑い)」(居合わせた客)

 買い物をすませて高級車で新居へと帰っていったのは、この数日前に離婚を発表したばかりの保奈美だ。保奈美は離婚に関するコメントを出してはいないが、充実した新生活をスタートさせているようだ。だがベテランの芸能記者からはこんな声も聞こえてくる。

「当時、あれだけ略奪婚と騒がれたことを考えると、きれいに別れたなと。昔から彼女のことを知っている人は、やはり保奈美さんは“したたかな女性”という印象を持つでしょうね」

 23年前、保奈美と石橋の結婚は、お互いの離婚から始まっていた。保奈美は1994年にモータースポーツジャーナリストの川井一仁さん(60才)と結婚するも、1997年に離婚。一方の石橋も、1988年に一般女性と結婚し、その翌年に現在女優として活動する石橋穂乃果(31才)が誕生したが、1998年10月に離婚した。

 そして石橋の離婚からわずか2週間後、ふたりは再婚する。保奈美は妊娠3か月で、再婚を機に芸能界を引退するという“おまけつき”だった。

「タイミング的に保奈美さんによる“略奪婚”と報じるメディアも少なくありませんでした。当時、石橋さんの元奥さんは『週刊女性』の取材に、《不倫だったんですよね》《2人がここにいたなら、ぶん殴ってますよ》と答え、怒りに震えていましたから。

 保奈美さんにとって、東京のお笑い界のスターだった石橋さんと再婚して引退というのは、引き際としては悪くない選択でした」(前出・ベテラン芸能記者)

 1991年に『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)でブレークした保奈美だが、それ以降は女優として伸び悩んでいた。

「『東京ラブストーリー』の赤名リカがハマり役すぎて、それを超える役を演じられなかったんです。再婚時の彼女は、女優として難しい局面を迎えていたので、“デキ婚で体よく引退できた”と言う人さえいました。ただ、強引な引退だったゆえ、いろんなところに迷惑をかけた。

 再婚発表時、彼女は翌年のNHK大河ドラマ『元禄繚乱』への出演が決まっていて、すでに撮影も進んでいました。そのため、台本の半分以上を書き換えることになったそうです。当時所属していたホリプロはNHKに平謝り。ほかの仕事にも影響が出て、各方面に禍根を残した引退劇でした」(芸能関係者)

 去り方はさておき、芸能界引退は、石橋の意向も働いていたという。

「石橋さんは、保奈美さんに山口百恵さんのような専業主婦になってもらいたかったようです。実際、保奈美さんはその後も2人の娘に恵まれ、石橋さんの希望に沿うように、妻として3姉妹の母親として家庭を支えてきました。でも子育てを続けるなかで、女優への思いが再燃していったようです。同時に、『私は百恵さんにはならない』と考えるようになり、夫への反発から離婚も意識し始めたようです」(前出・芸能関係者)

 保奈美は2008年に、石橋の個人事務所に籍を置く形で芸能活動を再開。いちばん下の娘が小学校に進学し、時間ができたことが理由だった。2011年にはNHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』で、主人公の母親役とナレーションという重要な役どころで女優に復帰する。その後は、バラエティー番組などにも活動の場を広げていった。

 昨年には『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)、『35歳の少女』(日本テレビ系)と立て続けに話題作に出演。最近では7月10日まで放送されていた、『ひきこもり先生』(NHK)で好演を見せている。

えらいですよね、私たち女性は

 ここ数年、仕事が順調に回り始めた保奈美は、徐々に夫への不満を周囲に漏らすようになっていったという。

「女優業に復帰する際に、保奈美さんは石橋さんと『撮影が長引いても必ず帰る』『夕方には必ず連絡を入れる』という約束をしていたようです。でも次第に保奈美さんはこの約束を持ち出して、『女優業に打ち込みたいのに、夫に仕事を制限されている』と漏らすことが増えたのです」(テレビ局関係者)

 その一方で、保奈美はメディアでよき母であることをたびたびアピールしてきた。

「エッセイやインタビューで、娘さんとのエピソードを話す機会が増えていきました。これが子育て世代の共感を呼び、支持を得ていった。なかでも、仕事の合間をぬって3姉妹全員にお弁当を作り続けたというエピソードには、ねぎらいの声があがるほどでした」(前出・芸能関係者)

 そして昨年の2月、『婦人公論』で作家の林真理子さんと対談した保奈美は、家庭生活における本音を打ち明けた。

《なぜこれほど気を使って家族のために時間を使わないといけないんでしょう。えらいですよね、私たち女性は。(笑)》。さらに自分の部屋については、《ないんですよ……。子どもはそれぞれ部屋があるのに、「あれっ、私は?」って思いますよね》と漏らした。前出のベテラン芸能記者が、こう声をひそめる。

「断言はしていませんが、対談の内容は夫への不満を強く感じさせるものでした。自分の時間を犠牲にして家族のために動いてきた保奈美さんに、石橋さんはなんてひどいことをしているんだ、という声が出始めたんです。石橋さんの“モラハライメージ”が色濃くなり、保奈美さんへの同情論が高まっていきました」

 その間、保奈美は目に見える形でも、着々と離婚準備を進めていた。昨年7月、妹が代表、母親が取締役を務める個人事務所を設立。その2か月後には、都内の一等地に3億円ともいわれるマンションを購入した。冒頭、買い物を終えた保奈美が帰ったのが、このマンションだった。

 今後について、《事務所社長と所属俳優として新たなパートナーシップを築いて参ります》としている。保奈美は離婚後も石橋の事務所に所属したまま活動を続けるという。

「個人事務所を設立していますから、将来的には事務所を出て独立するのではないでしょうか。それなのに、いったん石橋さんの事務所に留まることで“元夫とも決して不仲ではない”とのアピールができています。ここにも彼女らしい“イメージ戦略”が見えますね」(前出・芸能関係者)

 末っ子が高校を卒業するまでしっかり育て上げ、“束縛夫”から自由気ままなおひとりさまになった保奈美は、毎日晴れ晴れとしているという。

「保奈美さんは離婚してもダメージを受けないように、女優復帰から長い歳月をかけて、世間を味方につけることに成功したようにも見えます。離婚への10年計画を着々と実行した保奈美さんらしい、略奪婚の終わらせ方ともいえるのではないでしょうか」(前出・ベテラン芸能記者)

 お見事というべきか。

※女性セブン2021年8月12日号