人使いが荒いせいで、なかなか奉公人が居着かず、とうとう自宅に出たお化けたちをこき使いだす男を描いた古典落語の『化け物使い』。現代に直せば、さながらパワハラ上司と部下の物語といえよう。

 そこへいくと、元落語家でタレントの伊集院光(53才)はどうだろうか。ラジオの世界で冠番組を初めて持ったのが33年前。現在は、TBSラジオにて、月曜深夜の番組以外にも、月〜木午前中の2時間半の帯番組まで任され、すっかり押しも押されもせぬ人気ラジオパーソナリティーだ。

「ラジオの世界にはラジオを専門として活躍する重鎮はいますが、テレビにも出ながらラジオに主軸を置く人物というと、伊集院さんが筆頭に挙がります。TBSラジオの顔といって異論はないと思います」(ラジオ局関係者)

 その担当番組で異変が起きたのは、8月30日の月曜日。『伊集院光とらじおと』(TBSラジオ)の冒頭の挨拶で、月曜アシスタントを務める、元TBSアナウンサーで現在はフリーの新井麻希(39才)の2週にわたる夏休みを、突如、伊集院が発表したのだ。

「パラリンピック開催期間中のため、と理由も付け加えていたものの、新井さん、ほかの局のMCの仕事やナレーションには普通に生出演しているんですよ。明らかにおかしい夏休みだったんです」(ラジオリスナー)

 なぜ、伊集院の番組だけを連続して休んだのか。前出のラジオ局関係者が声を潜める。

「新井さんが『伊集院さんと顔を合わすことがもうできない』と、SOSを出したのです。確かに昨年の春過ぎ頃から、トーク中に『やっぱ、おれわかんねえわ。おれは寄り添おうと思ってるんだけどさ』とダメ出しをされて、新井さんが話しづらくなる場面がありました。さらに、本番以外の場面で伊集院さんが『新井の話はデマベースなんだよ!』『新井は何考えて話してるんだよ!』といった“指摘”が増えていたのです……」

 決定打となったのは、8月23日のこと。

「伊集院さんが『いま新井は降板スレスレのラインだからな!』と怒鳴ったんです。フリーアナウンサーにとって“降板”は、仕事を失うと同じ意味で、これ以上ないほど重い言葉。積み重なったストレスが頂点に達し、新井さんが番組関係者に相談をしたのです」(前出・ラジオ局関係者)

 危機的な事態にTBSラジオは腰を上げ、状況の改善に当たっているという。

「思っていた以上に根が深いと判断したのでしょう。伊集院さんにも急きょ、入れ替わりで2週間の夏休みを取ってもらい、その間に新井さんを一時的に復帰させ、2人が顔を合わさない方法で最後の挨拶を済ませ、降板する流れが決まったのです」(前出・ラジオ局関係者)

 こうして新井アナは9月20日の放送をもって、約4年間続けた伊集院のアシスタントを、本人と会わずに降板することが決まったのだ。

 伊集院自身は今回の自分の選択が招いた事態をどのように受け止めているのか。“夏休み”を満喫していた本人を直撃すると、「イレギュラーなことが起こるといろいろ想像をするのもわかるけど、そういうことは一切ないです」と、自身のパワハラを否定。その上で「新井は新井で言いたいこともあるでしょうし。あとはラジオを聴いてもらわないと」と、新井アナが次のラジオで降板について説明すると語った。

 一方の新井アナにも話を聞いた。当初は笑顔で対応したが、伊集院のパワハラ疑惑に話が及ぶと、急に表情を曇らせ、「番組に関することは、TBSラジオにお願いいたします」と答えるだけだった。TBSラジオにパワハラの実態や降板について聞いたが、「個別の件に関してはかねてからお答えしておりません」とのことだった。

 冒頭の『化け物使い』は、こき使われたお化けたちに化けていた狸が最後に出てきて「お暇をください。もう耐えられません」と逃げていくのがオチ。さて、伊集院のもとに残るのは──。

※女性セブン2021年9月30日・10月7日号