列島を巻き込んだ「そだねー」や「もぐもぐタイム」の熱狂からはや1年。今年もカーリングの国内最大タイトル「第36回全農日本カーリング選手権」が北海道札幌市で開幕した。藤澤五月ら平昌五輪で銅メダルを獲得したロコ・ソラーレの活躍にももちろん注目だが、銀盤には次世代スターがいるはずだ。カーリングを10年にわたり取材しているスポーツライターの竹田聡一郎氏に「次の注目株」を紹介してもらった。

 竹田氏がまず名前を挙げたのが、初戦でいきなりロコ・ソラーレから金星を奪った強豪・中部電力の最年少選手でありながら、司令塔の役割を担う中嶋星奈選手(21歳)だ。

「軽井沢生まれ、軽井沢高校出身というガチの地元選手で、17歳の時には中部選手権で中部電力を破り日本選手権に出場しています。そこでも富士急から予選で白星を奪うなど、早くから才能の片鱗を見せていました。

 いつもニコニコと楽しそうにプレーする姿は“カーリング娘の象徴”といっても大袈裟ではないかもしれません。彼女の笑顔を見ているといいことありそうな気がする、氷上の座敷童子的存在でもありすね。“なかじまんじ”の愛称で妹キャラとしてチームメイトにも他チームの選手にも愛され、日々、良い意味でいじられています。

 また、今季からスキップに抜擢され、両角友佑コーチに戦術面で師事しています。当初はショットセレクションに悩む場面もあったのですが、今季途中からは判断力が飛躍的に上がり、ハウス内の振る舞いも堂々としたものに。それに呼応する形でチームがうまく機能し始めた印象があります。チームの顔として取材対応もこなしてくれていますね。『得意ではないです』と苦笑いしつつ、笑顔で対応してくれます」(竹田氏・以下同)

 若いのにチームの中心的存在になりつつあるそうだ。競技を離れると、どんな印象なのか。

「基本的にはあんまり変わらない、よく笑う選手です。趣味は駄菓子の爆買いと聞いたことがあります。海外遠征などにも割と多めに駄菓子を持参するとか。今度、駄菓子を差し入れして反応をみてみます」

 愛され妹キャラとは対照的な“クールビューティー”と呼べる存在は?

「今大会、チーム札幌のスキップとして出場している夏井坂真由選手はそのタイプかもしれません。1994年、札幌生まれの24歳で、幼馴染4人組で結成したチームごと札幌学院大学に進学し、大学選手権3連覇を達成。ユニバーシアード代表にも選出されています。在学時から美人カーラーとして話題になっていて、同大学のプロモーションCMなどにも出演していました。

 今回のチームは同い年の盟友・井川真里選手と共に、後輩である現役の札幌学院大生と組んでの出場になります。北海道予選に当たる北海道選手権は、全勝優勝した北海道銀行フォルティウスを除けば大混戦だったのですが、粘り強く戦い準優勝という結果を出しました。2015年の軽井沢国際では世界的カーラーのロシアのシドロワ選手のチームから金星を記録するなど、番狂わせを起こすポテンシャルもあるので、いわゆる“ワンチャン”があるかもしれません。もっとも本人は『まずはみんなで楽しくプレーして、一つでも多く試合ができるように頑張ります』と謙虚に語っていました。

 彼女のビジュアル同様に多くのファンを萌えさせているのは、声かもしれません。少しくぐもった感じのアニメ声で『イエース』と懸命に叫ぶ姿からは、いかにも必死でプレーしているのが伝わってきて、好感を呼ぶのでは。今回の予選リーグは、残念ながら彼女たちの試合中継の予定はないようですが、彼女のラインコールはテレビから必ず聞こえてくるはずです」

 アニメ声の綺麗なお姉さんカーラーの活躍がテレビで見られるのも近いかもしれない。

「夏井坂選手はSNSなどが得意ではないようで、あまりプライベートの情報がありません。趣味はホットヨガと聞いています。好きな食べ物はグミで、もぐもぐタイムはハードタイプのものか明治の『果汁グミ』を好んで食べています」

 中部電力・中嶋星奈に、チーム札幌の夏井坂真由。この冬、そして北京五輪までの次の4年を熱くする主役候補だ。竹田氏は、「彼女たちのビジュアルからカーリングに注目するのは入り口としてはいいと思いますが、二人とも素晴らしい選手なのでぜひプレーにも注目してください。好ゲームで魅せてくれると思います」と付け加えた。

 彼女たちの輝き、見逃せない。