市販の風邪薬、目薬、痛み止め、胃薬それぞれのリスク

市販の風邪薬、目薬、痛み止め、胃薬それぞれのリスク

 処方薬より副作用が少ないとされる市販薬だが、医師の処方を受けない以上「飲むタイミング」は患者に委ねられる。

“風邪はひき始めに治したほうがいい”と、軽い症状の段階で風邪薬(総合感冒薬)を服用すると、思わぬリスクにさらされる。セルフケア薬局の薬剤師・長澤育弘氏が指摘する。

「痛み止め、咳止め、熱さましなど様々な成分が配合される風邪薬にはそのぶん様々な副作用のリスクがあり、風邪の病原体によっては、症状が悪化する怖れもあります。とくに高齢者は、大事な用事などで咳や熱を一時的に抑えたいときなどに服用を限定してください。服用して湿疹や嘔吐、かゆみなどが出た場合には、服用を中止したほうがよいでしょう」

 花粉症などに効く抗アレルギー薬は、鼻水や皮膚の赤み、かゆみなどの症状を緩和する。

「こちらは風邪薬と異なり、発症前の服用に予防効果が認められているため、処方薬なら花粉症のシーズン前から飲み始めるケースもありますが、市販薬なら鼻水などの症状が出始めてから対症療法的に服用することが大原則です。アレルギー症状を抑える一方で、服用すると副作用として眠気が生じる場合がある。特に、代謝能力が低下した高齢者だと酩酊に見舞われるケースもあります」(長澤氏)

「効かなかったら即やめる」を心がけたいのが目薬だ。

「注意すべきは、単に疲れ目に効くのではなく、『抗炎症』効果のある目薬です。結膜炎になったのに、“目が赤くなってかゆくなったから”と抗炎症の目薬を使うと、免疫機能を弱めてかえって目の中の菌が増殖してしまう怖れがあります。かゆくなった目に抗炎症の目薬をさして症状が悪化したら、すぐ利用をやめて眼科を受診したほうがよい」(長澤氏)

 頭痛から歯痛まで使い勝手が良く、重宝しがちな痛み止め(鎮痛剤)だが、服用後に「胃の違和感」が出たら要注意だ。『知ってはいけない薬のカラクリ』の著者でナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師が解説する。

「代表的な痛み止めである『ロキソニン』は薬局で手軽に手に入る半面、消化性潰瘍を生じるリスクがあります。胃もたれ、胃痛が生じたら要注意です」

 また、胃痛が生じた際に服用する市販の胃薬にも注意が必要となる。

「中でも『H2ブロッカー』を配合した胃薬は、胃酸を抑えすぎることで殺菌力が弱まり、食中毒のリスクが増します。

 こちらも、原則としては対症療法で使うものなので、市販薬であっても継続的な服用は避けるべき。服用した場合には、認知機能の低下やせん妄が起きる場合がありますが、服用を中止するとそれらの症状は改善します」(長澤氏)

※週刊ポスト2019年11月29日号


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