多様性を認め、ジェンダーギャップの解消が求められている昨今だが、実現には程遠く、女性が冷遇されたり、あからさまに差別されたりする機会は少なくない。特に“職場”においては、その傾向が顕著なケースも多い。40才のコンビニ勤務の女性Kさんは、“女性蔑視”発言を繰り返す店長に困っていたという。Kさんが、告白する。

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「女性というには、あまりにもお年」なんて発言した、森喜朗元首相が問題になっていたけれど、「中年女性は“女”じゃない」って当たり前のように考えている男って、巷じゃ結構いますよね。前にパートで働いていたコンビニエンスストアの店長(35才)もまさにそういうヤツ。私のことを呼ぶときは必ず、

「そこのパートのオバサン」

 と呼び、反応しないと、

「太っていると動きも遅いよな」
「耳が遠いのかなあ」

 などと言ってくる。一方で女子高生のアルバイトには猫なで声で、

「その在庫、運ぶには重いからさ、女の子はやらなくていいよ。あそこのオバサンに任せちゃって」

 などと言う。私も“女”なのですが、そこは微塵もそうは思っていませんよね。

 あるとき、店長がおつりを渡しそびれるというミスをし、そのクレーム対応をさせられることになったんです。本来なら店長のミスなので彼が対応すべきなのですが、不在ということにしろと言われ、私が代わりに30分間ひたすらお怒りの言葉を傾聴。やっとのことで解放されたのは、勤務時間を大幅にオーバーした頃。子供を学童に迎えに行かないといけないので、急いで帰ろうとしたら、

「最後はほとんど仕事してないだろ。パートはラクできていいね」

 だって。

 この一言でブチ切れた私は、その場で店を辞め、翌日、道路を挟んだはす向かいにあるライバル店に転職。

 ホットスナックを揚げるタイミング、陳列の仕方、商品のラインアップなど、前の店のオペレーションはわかっていたので、それを逆手にとっての戦略を新しい店の店長に提案すると、喜んで採用してもらえました。さらに、事情を知っている常連のお客さまが、次第にこちらの店に来てくれるようになったおかげで、半年後にはバカ店長の店は閉店。一方、私はいま、以前の1.5倍の時給で楽しく働いております。

取材・文/前川亜紀

※女性セブン2021年4月29日号