今さら人に聞けないような“音楽の基本”から、制作の裏側や専門テクニックなど“マニアックな知識”までを掘り下げていく『EIGHT-JAM』。

5月19日(日)の同番組では、今年亡くなって15年を迎えた忌野清志郎さんの特集が放送された。

今回、スタジオに音楽プロデューサー・寺岡呼人、ホフディラン・ワタナベイビー、渡辺大知が集結。清志郎さんをリスペクトし、影響を受けたという3人が聴いてほしい名曲とともに、その存在のスゴさについて熱弁を繰り広げた。

2009年、58歳の若さでこの世を去った忌野清志郎さん。その名曲の数々は今もなお色あせることなく、多くの人々から愛され続けている。

そんな清志郎さんの楽曲のなかで、寺岡・ワタナベイビー・渡辺の3人が揃って「ぜひ観てほしい」という、伝説のライブでの超レア曲があるとか。

それが、1986年バンド全盛期の日比谷野音ライブでのアンコール曲『ヒッピーに捧ぐ』。“ヒッピー”と呼ばれていたマネージャーが急逝し、そのときに作られた楽曲だ。

この楽曲について、「“捧げる”っていうのはどういうことかを学んだ。ライブ自体が祈りのような感じもした」と渡辺。「僕も当時のお客さんもヒッピーという方は知らないかもしれないけど、それでもその人となりや人柄だったり、清志郎さんとの関係性が作る温もりを感じられた。それがライブをして人に(楽曲を)聴いてもらうってことなのかなって思った」と話す。

また、寺岡はこのときのライブ会場に居合わせたといい、「このときの清志郎さんは、何かに取り憑かれてる気がする。音楽の魔物っていうか…」と振り返る。

さらに、「こんな歌詞って絶対書けないなと思うし、なかなかこういうことを歌詞にはできない。その言葉一つひとつのインパクトもすごい」と寺岡はその歌詞に注目。とくに「明日 また 楽屋で会おう」「新しいギターを見せてあげる」といった一節からは、「レクイエムのようにも感じるし、手向けのようにも感じる」と明かす。

また、楽曲の最後には清志郎さんの“泣くようなシャウト”が。その姿が「神々しい」と語るワタナベイビーは、「大の男として泣いているというか。王者が泣いている。泣きを表現するボーカル」と絶賛する。

そして、番組では当時の貴重映像をオンエア。

その圧巻パフォーマンスを見た渡辺は思わず感涙。さらに、SUPER EIGHTの横山裕は「魂の叫びってこういうこと。あのシャウトですべてが伝わってくるし、言葉にするのが野暮」と感動していた。