手塚治虫の隠れた名作を初映像化したシン・時代劇ドラマ『君とゆきて咲く〜新選組青春録〜』。

5月22日(水)に放送された第5話では、壬生浪士組局長・近藤勇(高野洸)がメインビジュアルでも着ている青の羽織を纏う場面があった。

青い羽織と言えば、現実では壬生浪士組のあとに結成される“新選組”が着ているイメージが強いだけに、物語が大きく動くことを予感させる一幕と言えるだろう。

◆「この立派な羽織にお前が馴染んで変わってくんだ」

壬生浪士組の念願だった会津藩への謁見が決まり、若い隊士たちは会津藩主の前で披露する剣舞の練習に明け暮れていた。一方局長の近藤は、部屋に飾ってある“青い羽織”を眺めながら、羽織を渡されたときのことを回想する。

近藤が「これは?」と戸惑いつつ羽織を纏うと、頭取である芹沢鴨(三浦涼介)は「馴染みに仕立てさせた特注だ。謁見の日にはこれを着ていきな」という。副長の土方歳三(阪本奨悟)が「少し派手すぎでは?」と指摘すると、芹沢は「わかってねぇな。馬子にも衣装だ」と答えた。

さらに芹沢は「不相応に見えるか?」と近藤に尋ね、彼が肯定すると「それでいい、次第にこの立派な羽織にお前が馴染んで変わってくんだ」と語った。

近藤の成長を見据える芹沢。しかし近藤は、以前芹沢から言われた「この芹沢鴨がお前を本物の侍にしてやるよ」という言葉を思い出しながら、神妙な面持ちを浮かべていた…。