PRESIDENT Online 掲載

ギャンブル癖のある妻と離婚を決断した男性。だが、妻は体調不良になり、地元の総合病院で診てもらうと診断は更年期障害。症状が悪化したため、何度も検査を受けたが「異常なし」。その後、お漏らししたり、立てなくなったりしても「異常なし」。どう考えてもおかしいと判断した男性が大学病院へ妻を連れていくと――(後編/全2回)。 【前編のあらすじ】関東在住の庄司照章さん(仮名・50代)は、33歳のときに、2歳年下の女性と結婚。2年後には長男、さらに2年後に長女に恵まれ、穏やかに暮らしていた。ところが長女が2歳になった年、妻のギャンブルによる借金が発覚。庄司さんは話し合いや止めさせる努力を重ねてきたが、妻は数カ月〜5年ごとに借金を繰り返す。そのため庄司さんは、家族会議を開き、離婚を決意。しかし妻は、原因不明の体調不良を訴え、更年期障害と診断されるが、更年期障害とは思えない状態にまで、どんどん悪化していった。

■妻の異変

現在50代の公務員・庄司照章さん(仮名)は、49歳のときに家族会議をしたうえで離婚を決意したが、その後も特に変わった様子のない2歳下の妻に対して内心憤っていた。

庄司さんは日中の仕事に加え、妻が体調不良でますますやらなくなったため、家事まで一人でこなさねばならない。

一方妻は、しんどい様子ながらも仕事(スーパーのレジ担当)を続け、自分で病院を探しては、時々診察を受けていたようだ。胃がムカムカすると言って胃カメラを飲んだこともあったようだが、特に異常はなかった。

2018年3月。当時47歳だった妻は、更年期障害と診断された。庄司さんは年齢的にもそうなのだろうと思い、特に心配はしていなかった。

「この時にもっと妻の体を気にしてあげれば良かったです。原因不明の不調が続き、きっと不安だったろうと思います。当時の僕は、妻がどこの病院に通っていたのかも知ろうとせず、『ただの更年期障害だろ』と決めつけて、『借金があるんだから、しんどくてもちょっとくらい頑張れよ』くらいの気持ちしか持てませんでした」

7月。猛暑日が続く中、妻は横になっている時間が長くなり、時々仕事に遅刻するようになっていた。仕事が終わった後は、自宅の駐車場に止めた車の中で、朝まで寝ていたこともあった。

夏休みに入ると、子どもたちが小さい頃から習っている空手の大会に出場するため、家族で京都へ向かった。いつもは誰よりも大声で応援していた妻だったが、このときはただベンチに座り、ぼんやり試合を見ていた。

そんな8月初旬、庄司さんは妻が働くスーパーのチーフに呼ばれた。チーフの話によると、妻は最近、ほぼ毎回2〜3時間遅刻して来て、仕事が終わった後もすぐに帰らず、休憩室で休んでいるとのこと。「連絡なしで遅刻されるのは困ります。体調も悪そうだし、どこか大きな病院で診てもらってはどうですか」という。

庄司さんは謝罪し、妻にはしばらく仕事を休ませること、復帰後は勤務時間を短くしてもらうことを相談。チーフは承諾してくれた。

そして、地元の大きな総合病院の総合内科を受診。

妻は、血液検査と脳のMRIを受けると、医師からは、「特に異常なし」「更年期と夏バテのようなので様子を見るように」と言われ、8月末に再受診となる。

「この総合内科の医師からは、ずっと『異常なし』と言われ続けました。今、この病院の総合内科はなくなっています。もしかしたら評判が悪かったのかもしれません」

妻は勤務時間を短くして、仕事に復帰した。