15日に行われた明治安田J1リーグ第14節、FC町田ゼルビアはセレッソ大阪をホームに迎えた一戦を2-1でものにした。

試合は1-1で迎えた後半アディショナルタイム、途中出場のミッチェル・デュークが決めたヘディング弾で決着。町田が首位ヴィッセル神戸と同勝点の2位を維持している。

今季がJ1初昇格の町田。J1の経験が少ない選手も目立つなか、重要な役割を果たしている一人がセンターバックの昌子源だ。

日本代表として2018年のロシアワールドカップにも出場した31歳は、9節のFC東京戦から6試合連続でフル出場中。その充実ぶりもあってか、今週にはパリ五輪のオーバーエイジ候補としても名前が取りざたされた。

「マジで何もないです。何も聞いてないです、ほんまに。何かあったら原さん(原靖フットボールダイレクター)に来るし」

試合後の囲みで笑顔をとともに噂を完全否定した昌子。

とはいえ、U-23日本代表のオーバーエイジ候補としてはセンターバックの名前が多く挙がっているのも事実。彼らの招集の可否によっては、鹿島アントラーズ時代に大岩剛監督の指導を受けた昌子の存在が浮上してきそうだ。

そんな昌子、C大阪戦後に語った“連敗しない強さ”に関するコメントが興味深かったので紹介したい。

町田は前節、湘南ベルマーレを相手にアウェイで0-0の引き分け。黒田剛監督が「敗戦」と語るほど厳しい内容で、だからこそC大阪戦は「連敗しないこと」がチームとして一つのテーマになっていたという。

「(黒田剛)監督も言ってましたけど、間違いなく負けゲームでしたよね、湘南戦は。(セレッソ大阪戦とは)逆に僕らがオフサイドで点を取ったとかありましたけど、内容はもう、球際を含め湘南さんが上回っていたと思います。だからこそ、連敗しないじゃないですけど…気持ちはそっちでしたけどね。

ただ前回にも言ったと思うんですけど、“連敗しない強さ”とかがあって。でもそれって嬉しいような嬉しくないようなというか。“連敗しない強さ”と言っても、結局1回負けているんで。

やっぱり連勝のほうが嬉しいですし、だからこそ次のヴェルディ戦ですよね。僕らも必死なので、『ここまで来たら俺たち連敗しないから』なんてまったく思っていないです」

昌子はプロキャリアをスタートさせた鹿島で8年間プレー(通算では9年)。数々のタイトルも獲得しただけに、連敗しないことの重要性を認識しつつも、敗戦に対する捉え方にはやはり「常勝」の精神が見え隠れしていた。

イブラヒム・ドレシェヴィッチやチャン・ミンギュとともに“強い町田”を最終ラインから支える昌子。

今週末19日(日)に町田GIONスタジアムで行われる東京ヴェルディとの「東京クラシック」でも、勝利を目指しチームを鼓舞する彼のプレーに注目だ。