5月も後半となり夏のような暑い日も増えてきましたが、早くもお正月の鏡餅に関する話題です。 5月24日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーでは、「鏡餅の受注を10月末に設定」というニュースに関する話題を取り上げました。

     

夏前なのに「鏡餅」の話題

冒頭「鏡餅について話したい」と話す小高直子アナウンサーに、「えっ?私も(気が早いと)思いました」と驚くつボイノリオ。

小高「気が早いと思うのは、私たち消費者側の意見です。売る方は、次の販売時期に向けてもう動き出すという頃合いですよ」

5月22日の食品産業新聞社ニュースWEBの報道によれば、全国餅工業協同組合・日本鏡餅組合・全国包装鏡餅協議会という、鏡餅に関わる3つの業界団体代表と越後製菓の星野一郎会長が共同で5月18日に記者会見し、「鏡餅の受注締め切りを10月末に設定します」と発表しました。

本来、鏡餅の需要ピークは正月準備用品として年末に集中します。
年末ぎりぎりまで生産を行っていた結果、過剰生産となって商品を余らせる事態が続いていたとか。
販売側・製造側も、販売する商品がなくなることを恐れて過剰に注文・製造していたのです。

鏡餅は売れる期間が数日程度

鏡餅は季節ものということもあって、元旦を過ぎると一気に需要がなくなります。過剰に作っていた結果、食品ロス・資源ロスとなっていたのでした。

会見では、全国餅工業協同組合の理事長であるサトウ食品の佐藤元社長がこう語りました。

「クリスマスケーキなら、クリスマス翌日でも半額なら買っていただける可能性があるが、鏡餅は正月に半額にしても買おうという人はいない。SDGsの観点からも、資材などの廃棄ロスの現状は看過できず、業界として問題提起をしたい」

つボイ「確かに年を越してしまうとね。お餅買うにしても、鏡餅の形じゃなくてもいいと思ってしまいます」

小高「鏡餅の形『じゃなくてもいい』じゃなくて、『じゃない方がいい』ですね。鏡餅じゃない餅を買っちゃう」

一般的には鏡開きの後に餅を食べますが、正月から日が経つほど余計に買う人は出てこなくなります。
餅そのものもロスになりますが、餅が入っているプラスチックの容器などもゴミとなってしまうのです。

鏡餅の売れ行きに変化が出る可能性も

鏡餅の受注に締め切りを設けるのは、業界初めての試みとか。
10月末に必要数を把握して、需要に応じた生産体制でムダの出ない生産を目指そうとしており、労働の無駄も省けそうです。

つボイ「売れるかもしれないからと、どんどん作って余るというのは悪循環。私たちの手で悪循環を断ち切っていくことが大事だと思いますよ」

小高「一番最前線で余っている餅を見る人たちだから、心が痛むんでしょうね」

流通業者や小売店はこの発表を踏まえて注文するため、現在のところ消費者の私たちには直接関係しません。
しかし、この年末に鏡餅の売れ行きの変化があれば、このニュースを思い出すかもしれないと締めくくった小高。

鏡餅の手配はお早めに…というのが当たり前になる日が来るかもしれません。
(葉月智世)

つボイノリオの聞けば聞くほど
2023年05月24日11時32分〜抜粋(Radikoタイムフリー)