5月15日、気象庁は都道府県単位での線状降水帯発生予測を同月28日から始めると発表しました。 「線状降水帯」は、発達した積乱雲が次々と同じ場所に帯状に発生するもので、近年豪雨災害の一因となっています。 5月16日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、永岡歩アナウンサー、山本衿奈とつボイノリオが、「線状降水帯」と近年の温度上昇と紐づけて深掘りをしました。

     

線状降水帯の予測精度が向上!

雨を降らせる積乱雲が次々と発生し、長さが50km〜300kmほどにもなる線状降水帯。
帯状になり、同じ場所に数時間にわたって大雨を降らせ続けます。

300人以上が犠牲となった2018年7月の西日本豪雨では、この線状降水帯の発生が確認され、気象庁は2021年から発表するようになりました。

現在は全国で11地方に分割し、発生が予測される半日前に線状降水帯の発表を行っていますが、5月28日から都道府県単位での発表となり、今後は対象地域を絞り込んだ予報が可能となっていきます。

さらに予測精度向上によって、半日前の発生が予測できない「見逃し」の減少が期待できるということです。

2023年には線状降水帯の発生は23回ありましたが、そのうち14回は「見逃し」となるものでした。
予測技術が新しくなることで、「見逃し」は2回に1回程度に減る見込みです。

2023年は2000年の歴史で一番暑かった

私たちに被害をもたらすものは雨だけではありません。年々上がり続けている気温も気になります。

2023年は、北半球では過去2000年で最も暑い夏だったと発表がありました。
これに対して永岡は首を捻ります。

永岡「2000年ってどうやったらわかるの?」

気象台もまだ存在しない時代もある中で、どのように2000年の歴史からそれぞれの気温を導き出すのでしょうか?

実は、木の年輪から2000年の気温を推定したということです。

つボイ「年輪は1年1年の成長でしょ。多分温度が高いと成長も良いんで、年輪の隙間が開くんですよ。寒いとキューっと年輪が狭くなって。昔はキューっとなってたのが、だんだん広くなってきたな…という風で見るのではないのでしょうか」

2,000本ほどの年輪を数えるのは大変だと盛り上がるパーソナリティ達。

つボイ「数えている人の肩はあんま叩かんようにしていただきたいなと思いますけどね(笑)」

具体的に何度上昇したの?

その2023年の平均気温ですが、例年に比べて2.2℃も高くなっていました。

気候変動による大きな被害を避けるための国際枠組み「パリ協定」は、産業革命前からの世界の平均気温の上昇幅を2℃未満、できれば1.5℃に抑えることを目指しています。

しかし、2023年だけで2.2℃を超えているので、パリ協定が破られたこととなった現状。
より一層のCO2排出削減は急務です。

温度と共に異常気象も増えている現代。
環境に優しい取り組みはもちろん、線状降水帯の予測や熱中症警戒アラートなどの情報を取り入れ、各々が対策することも必要です。
(ランチョンマット先輩)