2021年4月16日、環球時報は、英国の与党・保守党の元党首が「英国は空母に台湾海峡を通過させるべきだ」と主張したことを報じた。
記事は、英紙デーリー・メールの報道として、英海軍の空母クイーン・エリザベスを中心とする空母打撃群が5月に母港のポーツマスから南シナ海に向けて出航する予定だと紹介。一方で、台湾海峡を航行する予定はないとし、その理由についてデーリー・メールが「中国への挑発を避けるためだ」と報じたことを伝えた。
そして、空母打撃群のスケジュールについて、まず地中海を経由してスエズ運河に赴き、そこで北太平洋条約機構(NATO)やその他パートナー国と対潜演習を実施、その後オマーンのドゥクムにある英海軍施設に停泊し、インド洋でインド海軍と合同軍事演習を行い、さらにシンガポールに短期間停泊して、最後に南シナ海に入って日本に向けて航行、日米両国と1〜2週間に及ぶ合同軍事演習を行って任務完了と紹介している。
その上で、費用総額およそ30億ポンド(約4500億円)とされる空母打撃群の航行で台湾海峡を通過しないことを選んだ英海軍や英国政府の判断に、一部政治家から不満の声が出ているとし、保守党のイアン・ダンカン・スミス元党首が「英政府と海軍は新たな旅程を検討し、(台湾海峡を航行することで)わが国として中国が隣国に対する非常に過激な行動に賛同しないということを、中国人に知らしめなければならない」と述べたことを伝えた。
また、英シンクタンク、ヘンリー・ジャクソン・ソサエティーのロバート・クラーク国防研究院も「2年前にフランス海軍が実施したのに続く形で、台湾海峡を航行すべき。米英が認定する国際水域での自由な航行に向けた海事政策に合致する」との認識を示したとしている。
一方で、英国のアラン・ウェスト元第一海軍卿が、空母打撃群が南シナ海を航行することで英国の立場は十分示せるとし、わざわざ台湾海峡を通過して必要以上に中国を刺激し、怒らせる必要はないと述べたことを併せて紹介した。(翻訳・編集/川尻)