香港の英字メディア、サウス・チャイナ・モーニングポストの8日付報道などによると、中国に住むインド人の間で、酸素発生器を母国に送る動きが発生している。資金の提供や品物の調達で協力する中国人や中国の団体も存在するという。
インド政府は8日、7日の新型コロナウイルス感染症による死者は4187人で、初めて4000人を超えたと発表した。インドでは同日までに3日連続で新規感染確認者が40万人を超え、17日連続で30万人を超えた。
上海市で金融業に従事するリトウィック・ゴーシュさんは、中国で暮らすようになって十数年が経つ。ゴーシュさんのSNS上の知り合いの中でも、大学時代の友人や親友の姉妹など、新型コロナウイルス感染症で死亡する人が増えているという。
インド各地では今も医療用酸素が不足しており、医療機関が救いを求めたり、SNSを通じて家族のために酸素を求める人がいるという。そして、多くのインド人がネット通販を利用して中国で製造された酸素発生器を入手しようとしており、中国の業者に直接連絡する人も出ているが、双方の間には「信頼感が十分でない」という問題が起きている。
そこで、中国語ができるゴーシュさんは両者の間に立って意思疎通の手助けをすることにした。インド人にとって、中国在住者が手助けしてくれれば不安も軽減するという。
中国在住のインド人の間では、ネット通販で酸素発生器を購入して母国に送ろうという動きも出てきた。しかし、重さ30キログラムの酸素発生器を小包などでインドに送ろうとすれば合計3200元(約5万4000円)、場合によっては1万500元(約17万8000円)も必要になるという。
上海インド人協会のムケシ・シャルマ会長によると、インドに酸素発生器を送るためにインドに住む家族や友人と資金集めを始めたところ、驚いたことに最初の4日間で150万ルピー(約220万円)が集まった。中国人の友人や同僚からの寄付もあったという。
同協会は酸素発生器35台を入手した。工場にまで人を派遣して品質を確認したという。5月15日までにはインドに送り届けることを目指している。
中国の民間公益団体の設立者であるハオ南(「ハオ」は「赤」におおざと)さんによると、中国で酸素発生器を作る工場はフル操業している。ハオさんの団体はこれまでにイタリヤやスペイン、イランなど、新型コロナウイルス感染症が深刻した国に対して人道支援を行ってきたが、酸素発生器の購入はかなり困難な状態だ。ハオさんは「今晩も、装置100台の購入を予約しようとしましたが、できませんでした。私には、中国の非営利組織の知人がたくさんいますが、みんながインドのために酸素発生器を購入しようと尽力しています」と語った。(翻訳・編集/如月隼人)