2021年6月11日、韓国・KBSは「世界で新規船舶を最も多く造っているのは韓国だが、韓国で造った船舶もほとんどが修理は中国かシンガポールで受けている」と伝えた。

記事によると、韓国には3万トン級以上の中大型船舶を修理できる施設がほぼなく、修理できるのは5000トン級未満の小型船舶だという。とりわけ液化天然ガス(LNG)運搬船に関しては、韓国は世界トップレベルの技術を持つが、保証期間中に海外で修理する場合は設計図を船主側に渡す必要があり、これが中国などの修理業界の手に渡ることによる技術流出の懸念もあるという。

船舶修理に必要な接岸施設も不足しており、各港湾ではクルーズ船用など他目的の埠頭も修理用に転用している状況で、最近では民間の船舶修理企業が海を埋め立て、埠頭を新設しているという。こうした状況で、3万トン級以上の国内大型船舶の98%が修理のために中国やシンガポールに向かっており、その費用だけで年間5000億〜6000億ウォン(約491億〜589億円)に達するという。

また、昨年から国際航海を行う400トン級以上の船舶については国際海事機関(IMO)の排ガス規制があり、船舶をLNG燃料推進システムに改造するか、排ガス浄化装置を装着する必要がある。海洋汚染防止のために、 バラスト水処理装置(BWMS)の設置も義務付けられている。韓国政府はエコ船舶への転換を支援する計画を策定しているが、こうした船舶改造市場のほとんどは、修理施設を備える中国、シンガポールが占めている状態だという。

業界と専門家らは、船舶の修理、改造産業の育成に向け、接岸施設の建設と大型船舶修理施設の設置が急がれると訴えている。海洋水産部は釜山新港に修理造船団地を造成する案を打ち出しているものの、費用対効果の問題から5年間、検討中のままだという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「みんなが気付かずにいる部分を伝えてくれた、いい記事だね」「政府は何をやっているのか」「国の予算で大規模船舶整備所を造るべきだ」「造るばかりじゃ能が無い。維持補修をするには関連施設が必要だし、雇用創出にもつながるだろうに。政府は積極的に検討を」「造船3社合同の整備関連チームを一つ設置して、顧客会社を管理するといいのでは」「現代自動車だって車を造ってるだけじゃなく、グループ会社が部品を作りサービス店を運営して成り立っている」「いい記事だけど、環境汚染も考慮しなければいけない。修理施設は環境汚染がひどいので、対策作りが重要だ」などのコメントが寄せられている。

また「韓国のドックには向こう数年間分の船舶注文がある。注文が入ってるのに、船を造らず修理するわけにいかないだろ。修理用ドックが中国に多い理由は?新造の注文が入らないからだよ」という意見や、「図面まで渡して修理してもらうなんて、ばかなことを」「中国に依存するな」などの意見も多く見られた。(翻訳・編集/麻江)