2021年6月15日、観察者網は、「笑うな、日本のワクチンの温度管理は本当にこうやっているのだ」とする記事を掲載した。

記事は、埼玉県で新型コロナワクチンの温度管理を厳格に実施するために、新たな冷凍室の温度モニタリングシステムを導入したと紹介。その内容が、冷凍庫表面にあるデジタル温度ディスプレイの前にカメラを置き、撮影した画像を文字認識ソフトで読み取り数値化するというものだと伝えた。

そして、このシンプルなモニタリングシステムが日本や中国のSNS上でたちまち話題となり、中国のネットユーザーからは「アハハハハ」「日本の通信速度の遅さ、そして匠(たくみ)の精神の現れだ」「なんとも気まずいシステムだが、これが現実」といった皮肉めいたコメントが相次いだことを紹介している。

また、「こんなことをせずに、庫内に温度センサーを入れてモニタリングすればいいじゃないか」「新しい冷凍庫を導入すればいいではないか」といった指摘も見られたとする一方で、多くのネットユーザーが「コスト」をキーワードとした上で、この方法が実は非常に合理的なやり方であることを説明していると伝えた。

記事は、新しい冷凍庫の導入は大きなコストがかかるものの、古いタイプの冷凍庫は各種データを伝送するインターフェースが備わっていないためモニタリングや通信用の機器を直接接続することができないと紹介。接続できるよう改良するとなれば非常に大掛かりな作業になるほか、温度センサーを庫内に入れる方法では厳しい温度管理を必要とする庫内の密封性が崩れ、温度が上昇してしまう可能性があると指摘した。

さらに、金属ケースで覆われた冷凍庫内は無線によってデータを伝送することも不可能であるとした上で、庫外のディスプレイ前にカメラを設置するというのは最もシンプルかつ有効な方式であり、エンジニア的思考の典型なのだと説明。デジタル数字を読み取る技術はすでに成熟しており、システムの設置も1時間あれば完了するほか、モニタリングシステムに異常が発生しても冷凍庫自体に影響がないというメリットもあるという見方を紹介している。

記事は、デジタルディスプレイの数値をカメラで読み取るモニタリングシステムは、日本や中国においてますます多くの分野で商業利用されており、低いコストで人間による監視の手間の削減、24時間監視を実現しているのだと伝えた。(翻訳・編集/川尻)