2021年7月22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、河南省鄭州市で発生した豪雨による都市洪水被害について、既存のどんなシステムを用いても対処できる規模ではなかったとするドイツの専門家の見解を報じた。

記事は、鄭州市の豪雨で1時間雨量が最大201.9ミリに達したことについて、ドイツ・ジーゲン大学の専門家ユルゲン・イェンセン教授が「降雨量があまりにも多く、想像できないほどだ。世界のどの都市の排水システムでも、この状況に対処できないだろう」と語ったことを伝えた。

また、ドイツ連邦環境省の降水・地表問題専門家であるイェルク・レッヒェンベルク博士も「都市の排水設備における処理の限界に容易に到達するほどの巨大な降雨量だった」との見解を示したとしている。

また、イェンセン教授が洪水発生の主な要素が短期間にどれだけの量の雨が降るかにあり、さらに地理的な位置、地形、高度、地面の密封性などの指標によって、その地域が1時間で処理できる1平方メートルあたりの降水量が決まるとした上で、現在の技術では大まかな降雨地点と降水量を数日前から把握することは可能である一方、範囲が狭くなればなるほど予測することが難しくなると指摘、「どの地点でどれだけの雨が降るのかを正確に予測することはできない」と述べたことを紹介した。

イェンセン教授はさらに、気温の上昇に伴って空気が水分をため込む量が増えるため、気候変動により豪雨が日常的に発生するようになると述べ、都市計画に当たってアスファルトや大型建築群など水分を吸収できない地面の面積を減らすことが特に重要になると指摘している。

記事は、今回の鄭州のような記録的な豪雨が発生した際に、洪水の発生を完全に防ぐ措置を取ることは難しいものの、「排水計画をより最適化することで、少なくとも発生する災害のクラスを低減させることはできる。自然の放水地帯や、人工の地上、地下洪水貯留システムを含む、洪水防止のための緩衝地帯づくりを重視すべきだ」とレッヒェンベルク氏が語ったことを伝えた。(翻訳・編集/川尻)