2021年7月28日、華字メディア・日本華僑報は、日本でお気に入りの美容室を探した経験を紹介する文章を掲載した。以下はその概要。

日本にやって来て何度美容室で髪を切ったかもう覚えていないが、同じ店に3回以上通ったことがないという点だけは間違いない。

日本で初めて行った美容室のサービスには感動させられた。表参道にあるこの店では物腰柔らかな美容師が髪の毛の長さ、量、髪質などからどのように仕上げるかを相談してくれた。切っている間の暇つぶしとして、こちらが興味ある内容の雑誌を持ってきてくれ、飲み物やお茶請けまで用意してくれたのである。

思い返せばそれはとても愉快な散髪の時間だった。途中でいろいろ話しかけてくれるのだが、こちらの話に共感してくれる上、プライバシーにも突っ込まないので不快感はなかった。ただ、わざわざ長時間移動してこの店に行くのが面倒になり、つい近所にある店に行った。それ以来、元の店を裏切ってしまったような気持ちになってしまい、足が遠のいてしまった。

表向きでは従順そうだが自分の意思を曲げようとしない美容師の存在も、ひいきの店を見つけられない原因だ。ある店では最初に再三「髪を切りすぎないで」とお願いしたのに、「パーマの効果を高めるためにも、減らしたほうがいい」と言われた。やり取りした末にこちらの意見を受け入れたように見えたのだが、実際には私の要求に反してたくさん切られてしまった。別の店ではこちらが何を言おうが「美容師として、暑苦しそうなのは許せない」などと言われ、バッサリいかれた。このような店はとても不愉快だ。

そして今年7月、ついにお気に入りの店に出会った。広い面積で席が少ないという、感染防止の観点でも安心な上、開始前に美容師がこちらの意見を聞き、そして聞き入れてくれた。そして一番良かったのは、途中であまり話をせず、こちらとの「関係」づくりを急がなかった点だ。一方で会話の一つ一つは善意が見えるものであり、こちらから「次もお願いします」と言いたくなるような店だった。

もちろん、顧客との間に「関係」をつくるというのは店として非常に有効な戦略ではある。ただ、その戦略にマッチする客は全体の一部分にすぎない。「社交恐怖症」の顧客にとっては、一定の距離を保つ必要があるのだ。(翻訳・編集/川尻)