重慶晨報など中国メディアによると、貴州省六盤水市を流れるソウカ江(「ソウ」と「カ」はへん部分がいずれも「將」と同じで、つくり部分はそれぞれ「羊」、「可」)で18日午後7時ごろ、客船が転覆する事故が発生した。重慶晨報が19日午後3時5分にネットを通じて発表した記事によると、同事故で10人が死亡し、5人が行方不明という。

同じく中国メディアの北京青年報によると、船は定員の40人よりも多く乗客を乗せていた。中国では19日に、国が定める祝日の中秋節(2021年は9月21日)に伴う連休が始まった。記事は、転覆した船の乗客の多くは、連休を実家で過ごそうとしていた「学生」と紹介した。

中国では小学生から大学生までを含めて「学生」と総称するので、事故に遭遇した「学生」の年齢層を絞り込むことはできないが、記事によると事故を目撃した地元住人の女性は「たくさんの小さな子が水に落ちるのが見えた」と証言した。中国の農村部などでは、小学校が寮を付設して多くの生徒が普段は寮生活をしている場合がある。

同女性によると、村の男性の多くが川に飛び込んで救助活動をした。女性らは家から衣服を持ってきて救出された子の体を覆った。その後に正式の救助スタッフが到着し、さらに医療スタッフや生徒の家族がやって来たという。地元民は熱い食事を作って子どもや救助スタッフなどに振る舞った。

同女性はさらに「食事を振る舞っていた時に、双子を持つという女性が、自分の子は二人とも船に乗っていて、一人は助けられたけどもう一人はどうなったか分からないと言って焦っていた」と証言した。その女性に対しては、「救出作業はまだ続いているのだから、諦めないでください」と励ましたという。

気象関連の記録によると、現地では18日夕方に雷雨が発生し、風力は6だった。風力6の場合、風速は最大で秒速13.8メートルで、「強風。傘が飛ばされる恐れがある」とされている。転覆した船は、現地で使われている船の中では比較的大型だったという。

地元政府の警察や交通、緊急対応、衛生部門などで救出作業に加わった人数は延べ839人に達した。作業には船50隻、潜水員28人、潜水ロボット3台、ドローン4機が投入された。

事故を起こした船を保有していた西陵航運はかつての報道によると、2013年11月18日の設立で、会社登記時の株主18人はいずれも地元住民だった。(翻訳・編集/如月隼人)