2021年10月20日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、イタリアで義務付けられた新型コロナの「グリーン証明書」をめぐり、中国系住民が抗議したと報じた。

記事は、イタリア政府が今月15日より、労働者が職場に入る際に「グリーン証明書」を所持し、求められれば提示することが義務付けられたと紹介。「グリーン証明書」はワクチン接種済み証明、感染からの治癒を示す証明、ウイルス検査の陰性証明のいずれかを指すものであるとした。

その上で、「グリーン証明証」の義務化をめぐってイタリア国内の複数都市で市民から反発の声が出ているとし、イタリア国内最大規模の中国系住民コミュニティーがあり、中国系住民2万5000人が住むプラト県では、中国企業のシノバック製ワクチンが健康証の発効対象に入らなかったことで、同社製ワクチンを接種した中国系住民から不満の声が出ていると伝えた。

そして、現地中国系住民コミュニティーの責任者であるLuca Zhou Long氏が19日にトスカーナ州議会議長宛に「官僚主義のせいで仕事に影響が出ている中国系住民を助けてほしい。ワクチンを接種しているのに健康証が得られないのはおかしい」とする書簡を送ったとしている。

記事によると、現時点で同国の健康証の発行対象となっているのはファイザー、ビオンテック、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アストラゼネカ製のワクチンのみであり、中国製ワクチンについてはマリオ・ドラギ首相が6月に「中国のワクチンは(効力が)不十分だということが明らかになっている」とコメントしていたという。

記事は、Long氏の書簡に対し、イタリア政府もトスカーナ州も返答していないと紹介。一方で、イタリア政府がロシア製ワクチンの接種を受けてイタリアで仕事をしているサンマリノ国民について、年内いっぱいは健康証を不要とする措置を打ち出したことについて、中国人コミュニティーからも同様の措置を求める声が出ていると伝えた。(翻訳・編集/川尻)