2021年11月24日、騰訊に、新型コロナによる隔離措置により自由に行き来ができなくなっている香港と広東省深セン市で、両地に分かれて住む恋人同士の逢瀬について、香港在住の男性視点で紹介する文章が掲載された。以下はその概要。

香港と中国本土の行き来が封鎖されて654日が経過した。両地を移動すると21日間の隔離を行わなければならず、自由に行き来できなくなったのだ。そして何より問題なのは、深センに住む彼女に会いたくても会えないことだ。封鎖が解けない中、地図上から香港と深センの最短距離の場所を探し、彼女と待ち合わせることを思いついた。そして、より近く、より行きやすい「最短地点」を求めるプロセスを、SNS上でシェアした。

最初に実行したのは、封鎖から5カ月がたとうとしていた去年の6月だった。香港新界北東部の鹿頸という場所に行ったのだが、そこは深センの塩田区にある沙頭新村との直線距離が1キロだった。ただ、この2地点はお互いが住む場所からかなり遠く、彼女は地下鉄とバスで1時間半かかり、こちらもバスで山道を越えなければならず2時間くらいかかった。

2回目に会った場所は互いの距離がわずか300メートルだった。香港側は白虎山で、深セン側は蓮塘口岸という場所で、望遠鏡を使わずに肉眼でお互いを確認することができた。この頃からSNSで状況を紹介し始め、多くの人が自分と同じ状況にあることを意識するようになった。

そして3回目に会う場所として目を付けたのは香港の帝景台で、ここは深センからわずか100メートルしか離れていない上、アクセスも容易だった。会った時には、彼女の笑い声をしっかり聞くことができた。情報をSNSでシェアしたので、多くの人が同じように現地を訪れ、長期間会えない家族や友人、恋人と顔を合わせる様子が見られた。

今、自分たちのような境遇の人々がますます注目を浴びていて、メディアに取り上げられることも多くなった。しかし、だからといってわれわのために感染拡大防止措置を緩めるわけにはいかない。現在の状況は実にやるせなく、みんなもまさかこうなるとは思っても見なかった。多くの人は、新型コロナが夏に気温が上昇すれば自然と消えると思っていた。今になってもマスクが取れず、近しい人と会えないという状況が続くなんて、誰も考えていなかったのだ。(翻訳・編集/川尻)