2021年11月25日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の今年第3四半期の二酸化炭素排出量が前年同期比で減少したと報じた。

記事は、フィンランド・ヘルシンキに本部を置くエネルギー・クリーンエアー研究センター(CREA)が25日に発表した研究データで、今年第3四半期における中国の二酸化炭素排出量が、新型コロナ後の生産活動回復以降で初めて対前年同期比で減少に転じたことが明らかになったと伝えた。

そして、新型コロナの感染拡大で2020年初めに急速に減少した中国の二酸化炭素排出量は、その後各都市で生産活動が再開したことでリバウンドを起こし、対前年同期比で増加を続けてきたと説明。ところが今年第3四半期における化石燃料、コンクリート工業の二酸化炭素排出量が同0.5%減少し、コロナ後のリバウンド後で初めて減少に転じたとしている。

その上で、同センターのアナリストが、中国の二酸化炭素排出量減少について、中国政府による不動産業界に対する取り締まり強化、石炭価格の高騰による電力供給の減少を主な要因とし、「排出量の減少は、中国の二酸化炭素排出の転換点となり、2030年に排出ピークに到達させるという当初の目標を数年前倒しする可能性があることを示している」との見方を示したことを伝えた。

一方で、現在中国は経済成長鈍化の脅威にさらされており、このアナリストが「中国政府がさらなるインフラ建設による経済促進を打ち出せば、二酸化炭素排出量は再びリバウンドを起こしうる」とも警告したことを紹介した。

記事は、世界第2の経済大国である中国が30年までに二酸化炭素の排出をピークに到達させ、60年までにカーボンニュートラルを実現するという公約を示し、化石燃料依存からの脱却に力を入れる一方で、同時に数多くの試練にも直面していると指摘。先日開かれた国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)では、「この世界最大の汚染国による、二酸化炭素排出削減目標実現に向けての努力はまだ不十分だ」との批判も浴びたとしている。(翻訳・編集/川尻)