2021年12月3日、韓国メディア・新東亜は、かつて外国人観光客でにぎわったソウルの繁華街、明洞(ミョンドン)が、今では「営業中の店と『貸店舗』の貼り紙の空き店舗が半々」だという変わり果てた現在の姿を伝えている。

韓国不動産院が10月27日に発表した「2021年7〜9月期商業用不動産賃貸動向調査」によると、明洞の小規模店舗(一般2階以下、延べ面積330平方メートル以下)空室率は43.3%、中・大型店舗(一般3階以上、延べ面積300平方メートル超過)空室率は47.2%となっている。数字からも「半数は空き店舗」の状態であることが分かるとしている。同じ調査で、韓国の若者に人気の繁華街、弘大(ホンデ)・合井(ハプチョン)地域の空室率は小規模が24.7%、中・大型が17.7%だという。

韓国は7月にサイパン、10月にシンガポールと、新型コロナウイルスワクチンの接種を終えた人を対象に相互の隔離なしの往来を認める「トラベルバブル」協定を結んだ。しかし、明洞で店を営む店主らは、トラベルバブルも「沈み込んだ繁華街を復活させるには力不足」だと口をそろえていたという。さらに12月2日には韓国内でオミクロン株感染者が確認されており、記事は「トラベルバブルも一時停止となる公算が大きい」と伝えている。

明洞観光情報センターによると、新型コロナの影響で海外からの観光客が途絶え、主に明洞を訪れるのは韓国に居住する外国人留学生などになったという。かつて外国人団体客に人気だった焼き肉店のオーナーは「今の主な客層は、昼食を食べに来る近くの会社員。明洞で何とか生き延びているのは、うちのようにランチをやっている食堂や、持ちビルで商売をしている店くらい」だと話している。賃貸の店主の場合、「今すぐにも店を畳みたいが、賃貸契約期間が残っているので、そうもできない」という事情もあるという。

以前は明洞の街中に多く見られた露店商はほとんど姿を消したという。30年間にわたり屋台を営んでいた元店主は今年初めに廃業し、仲間のトッポッキ店でアルバイトをして生計を立てている。この店は有名トッポッキ店のため、明洞にあっても韓国人が多く訪れている。元店主は「明洞はかなり前に外国人相手の商売に切り替えていたせいで、観光客の足が途絶えたことで多くの店が持ちこたえられなかった」と説明し、「ここで商売をしていた人たちのほとんどが小規模店主だった。公務員は何をしていたのか」と行政を非難したという。

明洞の不動産店によると、「最近は空室が増え、家賃を半額にしたり、一定期間は無料にするというオーナーもいるくらいだが、それでも契約する人はいない」という。手遅れになる前に「明洞を韓国人も訪れる街に再編すべき」だとの声も出ていると言い、「地方自治体などが前に立って、韓国の若者に来てもらえる街作りをすべき」だと訴えている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「明洞を外国人観光客の化粧品ショッピングの街にしたのは、あなたたちじゃないか」「今までさんざん観光客相手にもうけたでしょ」「30年も明洞で商売してたら、ものすごくかせいだだろうね」「自分たちがそんな明洞にしたくせに、今になって他人のせいにするのか。仁寺洞(インサドン)や狎鴎亭(アックジョン)はにぎわってるよ」「中国人相手の商売でもうけるために韓国人を追い払ったくせに、今さら何を言ってるのか」「明洞なんて、高いし、中国人ばかりだし、露店商だらけだし、行きたいと思わない」など、「自業自得だ」という内容のコメントが殺到している。(翻訳・編集/麻江)