中国メディアの観察者網はこのほど、日本の学校で一般的な土のグラウンドが中国のネット上で称賛される一方で、日本人は「土のグラウンドにうんざりしている」とする文章を掲載した。以下はその概要。

近ごろネット上で、日本の学校にある土のグラウンドを称賛する文章や動画を多く見かける。「日本人は土ぼこりが舞っても中国の学校のようにウレタンのトラックにしたりしない。なぜなら、子どもたちを自然に近い環境に触れさせるためだ」という観点であり、ネットユーザーからは「自然への回帰、目の前の浮ついたものを求めない」と評されている。

確かに、日本では幼稚園から高校に至るまで大部分の学校のグランドは土である。それも柔らかい土が使われるので、足をくじく心配も少ない。しかし、日本の学校が土のグラウンドを続けている背景には、致し方ない部分もあるのだ。

まず、02年に作られた「小学校設置基準」の多くが、土のグラウンドが当たり前だった昭和時代の内容を踏襲していること。また、近年建設された学校は少なく、多くは1970年代のベビーブームに合わせて建設または改修されたものだということだ。春の強い風では土ぼこりが舞って近隣住民から苦情が出るし、大雨が降ればグラウンドがぬかるんで使えなくなってしまう。それなら改修すればいいのだが、少子高齢化に伴って税収が減少する中で公立学校の建設、改修費用も以前ほど潤沢ではない。老朽化した校舎の改築が優先され、グラウンドの舗装にまでは手が回らなくなってしまうのだ。

現在、日本の学校ではグラウンドの芝生化を推進する取り組みが見られる。土ぼこりが発生しない、土壌が丈夫になる、騒音が低減できる、屋外気温が38度で芝生表面の温度は26度前後と温度調節機能もあるといったメリットがあるが、最も重要なのは転んでも擦りむいてけがをするリスクが土より低いという点だ。

しかし、ここでもコストの問題が立ちはだかる。土のグラウンドならば特に手入れは不要だが、芝を導入すれば種まき、芝刈り、施肥、水まき、虫の駆除といった手間がかかり、専門家の指導を仰ぐ必要がある。そのためには資金面での支えが必要になってしまうのだ。

中国人がうらやましがっている日本の土のグランドに、日本人は我慢できなくなっているのである。(翻訳・編集/川尻)