中国公安部は各地の警察と連携し、通信ネットワークを悪用した全国の詐欺グループに対する集中捜査を行っている、と中国紙が報じた。こうしたネットワーク犯罪は後を絶たず地域を越えて活動しており、公安部は今後も全国の警察と協力して捜査を強化していく方針だ。

東方新報によると、公安部は北京市、四川省、湖南省など31省・自治区・直轄市と連携。GOIPシステムを使った犯罪グループを捜査し、約870人の容疑者を逮捕した。同時に犯罪に使った機器2390個とSIMカードやキャッシュカードなど1万8000枚を押収した。

GOIPは、GSM(携帯電話に使われているデジタル通信方式)ネットワークとVoIP(インターネット上で音声伝送を行う技術)を直接接続し、電話回線でなくデジタル回線で通話するシステムだ。

犯罪グループは発信者や場所が特定されないよう通話し、架空の借金請求やローン詐欺などの犯罪活動を行っていた。捜査チームは690件に及ぶ事件を突き止め、被害総額は4900万元(約9億9435万円)に上った。

インターネットが社会に普及する中、犯罪グループの「ハイテク化」も進んでいる。広西チワン族自治区南寧市の警察は5月下旬にインターネット詐欺事件の集中取り締まりを実施。容疑者347人を逮捕し、パソコン211台、携帯電話320台、SIMカード97枚、現金8万元(約162万円)などを押収した。

犯罪グループは架空の借金や手数料、ショッピング代金の請求、ニセの投資話などを持ちかけて現金をだまし取っており、警察は被害者から情報を集めてグループを特定。ある捜査チームはビルの一室でパソコン数十台並べて詐欺をしている現場に踏み込み、一網打尽にした。20代とみられる若い男たちが武装した警察官に囲まれ、パソコンの前でうなだれている様子が写真で公開された。

貴州省では5月10日から15日間にわたり集中捜査を行い、約200の犯罪グループを摘発し、6900人もの容疑者を逮捕した。160か所のアジトから押収した携帯電話は1500台、SIMカードは1800枚にもなり、凍結した資金は8800万元(約17億8578万円)に上ったという。(編集/日向)