中国のニュースサイトの観察者網にこのほど、「日本のノートパソコンはなぜ『世界一』から『無人問津(誰も買おうとしない)』に落ちぶれてしまったのか」とする記事が掲載された。

記事はまず、鎌倉時代に成立したとされる軍記物語「平家物語」が冒頭で「盛者必衰」という仏教用語を引用し、「おごれる者も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂には滅びぬ、ただ風の前のちりに同じ」と記していることを紹介した。

その上で、主に東芝のノートPC事業に言及。1985年に世界初のラップトップPC「T1100」を発売し、89年には真の意味での世界初のノートPC「DynaBook J-3100 SS001」を誕生させたこと、ダイナブックブランドは94年から2000年まで7年連続世界シェア1位を獲得するという快挙を成し遂げたことなどを、筆者自身の日本留学経験に絡めて取り上げた。

一方で、米国や日本でITバブルが崩壊すると、東芝のノートPC事業は01年だけで300億円の赤字を出し、翌年も赤字が続き、03年は赤字額がさらに600億円に膨らんだことにも言及した。

そして、その主因として、「ノートPCは価格競争の段階に入った。特にパソコンの主要機能が開発され尽くすと、企業間の競争は基本的に価格競争となる。値下げ競争の中で、東芝は市場シェアを維持するために思い切った値下げを余儀なくされ、国内外での激しい値下げの潮流に遭遇する中で利益を失った」とした。

さらに、東芝は04年にPC事業部門を社内カンパニーとして独立させたものの、01年から14年にかけて、いくつかの黒字の年を除いて累計1400億円の赤字を出したことや、「世界初のノートPCを生産し一度は世界に覇を唱えた」ものの、ダイナブックの株式をシャープに売却して同事業から完全に撤退したことにも触れ、「PC事業の赤字という暗い影から抜け出せないのは東芝だけではない。日本のほぼ全てのPCメーカーがPC事業で利益を上げられず、富士通、NEC、シャープなどの状況も基本的に同じだ」とした。

記事は、「ソニーとパナソニックは今でもノートPCを生産しているが、そのことを知っている人はとても少ない」などとし、「盛者必衰、衰退には衰退の歴史的背景がある。日本のPC産業がそうであり、家電産業も大同小異だ」と結んだ。(翻訳・編集/柳川)