香港メディアの香港01は25日付で、日本のSNSでは、カタールで開催中の2022 FIFAワールドカップに関連して、日本のSNSでは議論が発生していると紹介する記事を発表した。試合終了後に日本人サポーターが会場を清掃することについて「誇らしい」などとする投稿が相次ぐ中で、大王製紙前会長の井川意高氏が「他人の職を奪う」、「日本人の奴隷根性」などと批判する投稿をしたことで、日本のSNSが“荒れ模様”になった。

これまでも多くの国際大会の試合終了後に、日本人サポーターが会場のごみ片付けを行うことが紹介され、日本内外から称賛の声が集まることが繰り返されてきた。カタールW杯では、サッカー日本代表がドイツ戦の後に更衣室をきれいに清掃して去ったことがFIFAの公式ツイッターで称賛されたとの情報も広まった。

サポーターや選手の行為に、日本のネットユーザーの間で「誇りを感じる」などの声が広がっただけでなく、スポーツ誌「フォーフォートゥー」(韓国版)が、「日本は(ドイツ戦に)勝っただけでなく、マナーでも勝利した」など、日本国外でも称賛の声が出た。

そんな中で、大手製紙会社の大王製紙前会長の井川意高氏が24日から25日にかけて、「こういうの気持ち悪いからやめてほしい」「ゴミ拾い褒められて喜ぶ奴隷根性」などと投稿したことが波紋を呼んだ。

日本の多くのネットユーザーは、井川氏の主張を批判し、井川氏の意見こそが真に嫌悪されるものと非難した。井川氏の経歴を含めて、人格攻撃とも理解できる書き込みもある。しかし井川氏は持説を曲げず、その後さらに外国人に褒められると大喜びする日本人の心理が嫌いであり、これは「日本人の奴隷根性」だなどと論じた。

一部の日本人ネットユーザーは、同件の報道について、日本人を称賛する部分に過度に重点を置いたメディアがあることを認めている。日本のマスメディアは従来から、外国人が日本をどのように見ているかを強調する傾向があると指摘されており、そのような話題の視聴率は特に高いとされる。

このように、日本ではサポーターの清掃活動について「はしゃぎすぎ」との見方を示すネットユーザーもいるが、全体的に言えば井川氏の考えが偏っていると批判するネットユーザーが大多数だ。

国際大学GLOCOMの客員研究員の小木曽健氏は、まず「清掃する日本人サポーターを報道」、次に「現地人の職を奪うと批判」、すると改めて「そんな程度で仕事はなくならないと反論」といった意見の応酬はこれまでも繰り返されてきたと指摘。さらに「盛り上がっている話題に、目線の違う異論を突っ込み、コストをかけずに注目を集める。バッシングの中から獲得したごく一部のシンパが、やがて動画を見たり、本を買ってくれるようになる」と事態の推移を分析して、多くの人が称賛する日本人サポータの行為を敢えて批判することは「いわゆる炎上商法に近いものです」と論じた。(翻訳・編集/如月隼人)