中国政府は11日、新型コロナウイルス感染症対策の一部を緩和する「20の措置」を発表した。しかし中国国内における1日当たりの新規感染者は増加している。25日には3万34909人が確認された。発症者は3405人と比較的少ないが、新規感染者数は連日、過去最高を更新する状況だ。

在中国フランス大使館は24日、ミニブログ投稿サイトの微博(ウェイボー)の公式アカウントを通じて、中国が予防・抑制活動を最適化する「20の措置」を実行に移し、防疫が経済活動と人々生活に与えるマイナスの影響を減らすよう呼びかけた。中国では多くのネットユーザーが同投稿を転載した。「あなたの言う通りです」などのコメントも多く見られた。

中国にいるEU(欧州連合)のビジネス関係者も、中国の「ゼロコロナ」に対しては批判的だ。在中国EU商工会議所のイェルク・ブトゥケ会頭は北京市の殷勇市長に書簡を送り、北京市内の感染症対策が強化されていると指摘した上で、「住民の住宅や商業施設を閉鎖する決定を下すには合理的な説明が欠けている」と懸念を示した。

ブトゥケ会頭は、2022年の早い時期における上海市の状況を示し、長期間にわたる都市封鎖により、外国人住民が中国を離れる道を選ぶ可能性があると示唆して「非常に懸念される」と表明した。同書簡はさらに、「政策と実行の間の明白な違いは科学と正確さの原則に反する」、「北京市民と景況感の喪失を招いた」などと批判した。

アイフォンの生産に携わる世界最大の向上である、河南省鄭州市内のフォックスコンの工業団地では最近になり、大勢の労働者が工場敷地から脱出しようとして暴力事件に発展し、当局は厳重な警備体制を導入した。。フォックスコンはその後、報酬に関連した「技術的な誤り」が発生したことを認めて公式に謝罪し、退職したい新入社員の意思を尊重すると表明した。ロイター通信によれば、事件後には2万人を超える新入社員が退社した。

新疆自治区ウルムチ市内では24日に高層住宅の火災が発生して、多くの人の注目を集めた。この火災では、10人が死亡し、9人が負傷した。

新華社によると、火災発生は午後7時過ぎで、午後10時35分ごろには消し止められた。すると中国のSNSでは、感染症対策として市内の通行を厳しく規制していることが、消火と救助の遅れにつながったのではないかとの書き込みが寄せられた。「感染症そのもののダメージよりも政策によるダメージの方がはるかに大きい」とするコメントも見られる。

オックスフォード経済研究院シニアエコノミストのルイス・ロー氏は、4月に流行が始まった上海の都市封鎖と同様、各地で厳格な防疫措置に不満を示す報道が増えていると指摘した。一方でロー氏は、報道について「大規模な集団(抗議)行動と関連付けているわけではない」と紹介した。ロー氏によると、現在は4月とは異なり、今回は感染が発生している地域がより多く、より広範囲に及んでいる。広州や北京、重慶、武漢など多くの地域で毎日多くの新規感染例が確認されているからだ。

防疫政策は国民生活だけでなく、経済にもマイナスの影響を与えている。野村証券は景気の下押し圧力を反映させて、中国の今年と来年の経済成長予想を引き下げた。ブルームバーグは「ゼロコロナ政策を早期に終息させることが経済成長を支える鍵となる」との見方を示した。(翻訳・編集/如月隼人)