香港メディア・香港01は21日、「君の名は。」などのアニメーション作品で知られる新海誠監督が手掛けた作品「TOP8」を紹介する記事を掲載した。

記事は、東日本大震災をテーマとした「すずめの戸締まり」について、「新海監督による『災害3部作』(「君の名は。」の彗星落下、「天気の子」の豪雨)の最後となる作品だ」と評し、日本だけでなく台湾では1億4000万台湾ドル(約6億円)、香港では1510万香港ドル(約2億5000万円)の興行収入を記録するなど、アジアで大ヒットしていると伝えた。

その上で、「何よりも『君の名は。』以降、新海監督が金もうけに走り、その業績が過大評価されているといった批判の声も出たが、この『すずめの戸締り』によって、新海監督の初心は変わっておらず、多額の制作費をかけて美しい映像をつくるとともに、その背後には血の通ったストーリー、心打つ感情があることが改めて示された」とし、「今こそ新海誠監督の必ず見るべき神作TOP8を振り返ろう」とした。

記事が第8位に選んだのは「雲のむこう、約束の場所」(2004)。記事は同作について「舞台はもう一つの世界の北海道。少年・藤沢浩紀と白川拓也が力を合わせて飛行機を作り、憧れの少女・沢渡佐由理を連れて国境の彼方の巨塔へ冒険に行くというストーリーだ」と紹介した。

第7位は「星を追う子ども」(2011)。記事は「少女・明日菜は怪獣に襲われたところをアガルタから来たという少年・シュンに助けられる。2人は打ち解け、また会う約束をするが、ある日シュンが死亡し、明日菜はアガルタに行くこととなる」と説明し、「執念を捨てた方が多くを得ることができる場合もある。大人が見ても楽しめる、味わい深い良作」と評した。

第6位は「言の葉の庭」(2013)。記事は「靴職人を目指す高校生・秋月孝雄はある雨の日に出会った謎の女性・雪野百香里から『万葉集』の一節を語りかけられる。そして2人の間には徐々に感情が芽生えていく」と紹介。「ストーリーは短いながらも奥深く、画面は詩のように美しい。非常に見る価値のある作品」とした。

第5位は「ほしのこえ」(2002)。記事は「この旧作は新海監督がデビュー前に1人でパソコンで作ったもので、わずか20数分しかない。長峰ミカコと寺尾ノボルは中学生で、互いに好意を持っている。ミカコは宇宙に行き、地球に残ったノボルとメールのやり取りをするが徐々にタイムラグが生じていく」とあらすじを紹介した。

第4位は「君の名は。」(2016)。記事は「男女の主人公が夢の中で体が入れ替わるという斬新な設定で、2人はこの奇妙な結びつきを通じて深い絆を築いていく」と説明。「最後の災害救助の展開については観客の間で賛否があり、あなたもご自身の目で一度見てみることをおすすめする」とした。

第3位は「秒速5センチメートル」(2007)。記事は「主人公の遠野貴樹と篠原明里は小学校の卒業後の引っ越しで離れ離れになるが、その後文通を始める。物語は3つのパートに分かれているが、最も多くの人が思い浮かべるのは1つ目の桜の風景、そして3つ目の列車のシーンだろう」とし、「物語の語り口が変化に富んでおり、繊細なシーン、詩的なセリフ、さらに『One more time, One more chance』というテーマ曲に、心を締め付けられる」と評した。

第2位は「天気の子」(2019)。記事は「少年・森嶋帆高は母親が亡くなった後、家出する。東京で晴れを100%実現させることができる謎の少女・天野陽菜と出会い、さまざまなことを経験しながら次第に特別な感情が芽生えていく」と紹介。「彼女を救うか、世界を救うか、あなたは選べるか。これは見るべき良作だ」とした。

第1位は「すずめの戸締まり」(2022)。記事は「本作では新海監督はもう婉曲な表現ではなく、シーンの描写や音楽など、東日本大震災というテーマと日本人の震災後の痛みに正面から向き合った」と指摘。「物語は一見すると淡々としているようだが、そこには命の温度が感じられ、(涙をぬぐう)ティッシュ必須の作品となっている」と評した。(翻訳・編集/北田)