中国メディアのZakerは、果物がますます甘くなっており、将来的には多食が健康に危害をもたらす可能性を指摘する文章を掲載した。

文章は、2018年にオーストラリアのメルボルン動物園で馬のひづめが炎症を起こして潰瘍になる、レッサーパンダの赤ちゃんが虫歯になる、サルなどの霊長類が肥満化して糖尿病や心血管疾患を患うようになるといった事態が発生し、獣医が「果物が甘くなり過ぎている」ことを原因と突き止め、以後同動物園では園内のすべての動物に果物を与えることを禁止するルールを設けたと紹介した。

その上で、実際に果物は昔に比べて甘くなっており、中国の科学者がブドウ301種の糖度を検査したところ、人気品種のシャインマスカットをはじめとする東アジアの品種を中心に糖度が高くなっていることが分かったとし、ブドウに限らずマンゴーやイチゴ、リンゴ、ライチ、柑橘類などほとんどすべての果物が、甘さを増すように品種改良されていると指摘した。

メルボルン動物園

その背景について文章は、人類の進化において糖分が非常に希少な資源であったため、自然と甘いものが好まれるようになったこと、ここ数十年で農業技術と経済の発展、食品市場の拡大に伴てより甘い風味を好む傾向が強まり、果物市場も消費者の嗜好(しこう)に応えるようになったことを挙げた。また、糖度が上がることで鮮度が長持ちし、保存や輸送が容易になることも甘い品種が好まれる要因であると伝えた。一方で、甘さの追求に走り過ぎた結果、果実そのものに含まれる他の風味物質が見落とされがちになっており「果物は甘くなったが、以前ほどおいしくないと感じる人も増えた」としている。

文章は「ありがたいことに、果物の糖度が高くなったとはいえ現状では動物園の動物ほど心配する必要はない」とし、果物に含まれる天然の糖分は、炭酸飲料に含まれる「遊離糖」とは全く異なること、果物を主食とする動物に比べて摂取量が少ないことを理由に挙げた。その一方で「果物をジュースにすると話は変わる。繊維質が取り除かれたジュースは血糖濃度を急激に高め、長期間摂取し続ければ2型糖尿病を発症するリスクが高まる」と指摘した。

そして最後に「今でも果物は健康的な食品ではあるが、今後も果物が甘くなり続けるようであれば『1日1個のリンゴを食べれば医者知らず』どころか『医者が寄ってくる』日もそう遠くはないのかもしれない」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻)