江蘇省南京市内の高層住宅で23日未明に火災が発生し、15人が死亡し44人が負傷して病院に搬送された。火元は建物内に大量に置かれていた電動自転車と見られている。極目新聞などの中国メディアが報じた。

火災が派生したのは高層住宅群である南京市雨花台区内の明尚西苑小区(以下「明尚西苑」)の6号棟。南京市政府の発表によると、火災発生は23日午前4時39分で、同日午前6時ごろに消し止められた。24日午前0時の時点で15人が死亡し、44人が病院で治療中。うち1人は重篤で1人は重傷。残り42人は比較的軽症という。

南京市消防は火災発生の状況について、建物地上部分にある電動自転車置き場から出火したと発表した。ただし詳しい状況は調査中とした。

極目新聞によると、明尚西苑ではかつて、住民から電動自転車が乱雑に置かれていて危険との指摘があった。2020年8月の報道よると、明尚西苑の住民は、「2号棟には多くの電動自動車が停められている」などと訴えていた。建物内の空きスペース内に多く置かれているが、「充電用コンセントも十分になく、照明もないために駐輪には不適切」、「管理側は何度も見に来たが問題は解決されていない」などの指摘があった。住人からは、置かれている自転車が通行の障害になり、また気温が上昇する時期の出火を心配する声も出ていた。

住人が建物内に自転車を置いたのは、電池の盗難などがあり、屋外よりも多少は安全という意識があったためとされている。ただし、建物内でも自由に入れるので盗難防止にはあまり効果がないとの指摘もある。いずれにせよ、物件の管理側が建物外に監視の目が届く駐輪スペースを設置していないことが問題との意見が出された。


明尚西苑の管理者は2020年8月の時点で、「電動自転車が乱雑に駐輪される問題は確かに存在する。警備員が毎日巡回しており、(自転車を)見かけたら運び出す。しかし、常に監視することはできない。たまたま見かけて、しかも人手が足りた時に運び出している。1人では電動自転車を運べない」と説明した。

極目新聞によると、6号棟は火災発生のために立ち入り禁止になって状況が確認できないが、隣の5号棟の1階は空きスペースで充電コンセントもあり、電動自転車が大量に駐輪されている。周囲には電動自転車の火災を防ぐための注意書きが多く貼られており、エレベーターの部分には「電動バッテリー車をエレベーター内に入れることは禁止」と表示されていた。

建物入口に掲示されている巡回に際してチェックリストによると、点検の内容は、自転車などの上の階への持ち込みや、充電の状況、雑物の放置、照明器具の状態、消防施設の状態、その他の安全上のリスクだったという。(翻訳・編集/如月隼人)