2024年6月18日、中国メディアの封面新聞は、1泊40元(約870円)で予約を受け付けていたホテルが「価格を間違えていた」として強制キャンセルを行い、予約者から不満の声が出ていると報じた。

記事によると、複数の消費者がこのほどSNS上で「約40元で予約した四川省成都市のホテルから強制キャンセルされた」との訴えを相次いで書き込んだ。そのうちの1人である陳(チェン)さんは、今月13日にアプリを通じて1泊43元(約940円)の部屋4部屋を含む計25部屋を予約したところ、翌日に何の通知もなく予約が全てキャンセルされていたという。

陳さんの話によると、ホテルに電話をかけて事情説明を求めたところ、ほどなく携帯電話に「価格表示の誤りにより消費者に重大な誤解を生じたまま部屋の予約を受け付けた件に関する声明およびおわび」と題した文書が送られてきた。声明には「13日に操作ミスによってホテルの宿泊料金を400元(約8700円)とするところを40元としてしまった。誤りに気づいて予約受付を停止するまでにすでに1000件、6000部屋分の予約が入っていた。このままではホテルに大きな損害が出てしまうため、予約をキャンセルすることを決定した。補償については、本来の料金400元から25%の割引サービスを提供する」と書かれていたという。

ホテル側の声明に対して陳さんは「何の事前通知もなく、交渉の場も設けられないまま一方的に予約をキャンセルする行為は到底受け入れられない」として、予約内容通り43元で宿泊させるよう求める姿勢を示した。一方でホテル側からは明確な回答が得られておらず、現地メディアの取材にも応じていないという。

弁護士は「民法典に基づけば、400元の料金を40元と誤って表示し、予約が成立したことは、重大な錯誤(勘違い)行為に属する。ホテルは司法機関に取り消しの要求を行うことができる。また、法律では司法機関に請求することが規定されているものの、ホテルの予約には時間的制約があるので、速やかに客に状況を通知した上でキャンセルすることができる。消費者がキャンセルに同意しない場合は法的手続きに沿って処理することが可能」との見方を示した。

この件について、中国のネットユーザーの間では「ホテルのミスの穴埋めをどうして顧客に求めなければいけないのか」「明らかな価格設定ミスであれば契約を履行する必要はなく、ミスに対する補償を行えばいい」「ECショップだと価格を間違えたらそのままの値段で売らざるを得なくなるケースが多いよね」「これは契約を履行すべき」「ホテル側が予約を増やすためにわざとやった可能性も否定できない」など、契約をそのまま履行すべきかどうかで意見が分かれている。

また、契約の履行とは別に、陳さんが計25部屋を予約したことについて「これは明らかに転売目的」「むしろ25部屋も一気に予約した理由のほうが気になるわ」とツッコミを入れるユーザーも見られた。(翻訳・編集/川尻)