康熙帝(在位:1661−1722年)は清朝に最盛期をもたらした皇帝として知られ、中国歴代王朝の中でもとびきりの名君との評価もある。上海市内の東一美術館で開催中の「最後の貴族──ウフィツィ館蔵18世紀ヨーロッパ巨匠絵画展」ではこのほど、「康熙大帝肖像」が追加展示された。イタリア人である作者が故国に持ち帰ってから、300年以上を経ての「里帰り」だ。中国メディアの東方網が伝えた。

この絵は、イタリア人画家のジョヴァンニ・ゲラディーニが18世紀初頭に完成させた。ゲラディーニは確認されている中では、康熙帝の宮廷で最も早く仕事をした洋画家だ。ゲラディーニはイタリアのボローニャで建築遠近透視法を学んだ経験があった。康熙帝の宮廷での仕事は、肖像画を描き、周囲の宮廷絵師に油絵を教えることだった。「康熙大帝肖像」は布製キャンバスに描かれた油絵で、ゲラディーニは4年間にわたる康熙帝の宮廷での勤務を終えた際に、この作品をイタリアのフィレンツェに持ち帰った。「康熙大帝肖像」はその後、フィレンツェを支配するメディチ家の所蔵になった。

康熙帝

東一美術館の謝定偉執行館長は同作品について、「西洋の写実絵画技術と遠近法を駆使しており、康熙帝の真の姿に近いです。私たちはよく映画やテレビ作品の中で康熙帝を見てますが、この絵こそ康熙帝の真の姿です。よく見ると、胸元と袖口に、竜紋があります」と説明した。

謝執行館長は「康熙大帝肖像」を、洋の東西の文化交流と相互の影響を示すものと説明した。同作品を所蔵するウフィツィ美術館はフィレンツェにあるメディチ家歴代の美術コレクションなどを収蔵する美術館。「最後の貴族──ウフィツィ館蔵18世紀ヨーロッパ巨匠絵画展」はウフィツィ美術館が所蔵する80点を展示して、8月25日まで開催される。(翻訳・編集/如月隼人)