中国・江蘇省で日本人母子ら3人が刃物で襲われ負傷した事件が、台湾でも大きな関心を集めている。

在上海日本総領事館によると、同省蘇州市で24日、日本人学校に通う子どもとその母親が男に刃物で襲われ負傷した。いずれも命に別状はないという。母親はスクールバスで帰ってきた子どもを出迎えていた。このほか、男の犯行を阻止しようとしたバスの案内係の中国人女性も切り付けられ重体だという。犯人の男は拘束されたが、動機は明らかになっていない。

事件は台湾でも大手メディアがこぞって取り上げており、CTWANTは「男は日本人母子を襲撃した後、バスに乗り込んで襲撃を続けようとしたが乗務員(案内係)に阻止された」と伝えた。TVBS新聞網は「蘇州でも外国人攻撃事件が発生」と、Nwetalkも「中国でまた外国人襲撃事件」との見出しで、今月上旬に吉林省で米大学教員ら4人が刃物で刺される事件があったことを伝えている。

最も詳しく報じた太報は、「義和団事件の再現か?」との見出しを打った。「義和団事件」とは1900年から中国(清)で広がった外国人排斥運動のこと。同記事は「中国国内で外国人が攻撃を受けたのは、わずか2週間で2度目だ」と指摘し、やはり吉林省の事件に言及した。

同記事は、日本のメディアで今回の事件が相次いで報じられる一方で、「中国の官制メディアはこの事件について(25日午前2時の時点で)一切報じていない」と指摘。「吉林省の事件でも中国のネット上で関連のキーワードが遮断され、報道が禁じられた。1日が過ぎてから米国の被害者家族が告発してからようやく、もごもごと事件を認め始めた」と報じた。

さらに、「衰退に陥った中国経済は外資の投資呼び込みを急がなければならないが、中国の排外感情や米中貿易戦争などで外国から中国への直接投資はここ2年ほど激減し続けている。中国はここ数カ月、複数の国に対して中国へのビザなし入国を認めるなど魅力攻勢に出ているが、依然として強烈な戦狼外交を続け、排外感情を鼓吹し続けている。中国では一般に、幼稚園から仇日愛国主義教育を行っている」と厳しい論調で伝えた。

一方で、同記事は男の犯行を阻止しようとした中国人女性について、日本のネットユーザーからは無事を祈る声や感謝の声が相次いでいることも報じている。(翻訳・編集/北田)