事故で信頼ガタ落ち?韓国、中東初の原発「単独受注」ならず

2019年6月25日、韓国・ソウル新聞は「韓国原発、相次ぐ事故で信頼ガタ落ち…競争入札で単独受注かなわず」と題する記事を掲載した。

韓国は2009年12月、フランスや日本との競合の末、アラブ首長国連邦(UAE) のバカラ原発建設の受注に成功し、中東初の原発建設の受注、さらに韓国原発事業初の輸出という快挙を成し遂げた。

記事によると、バカラ原発の“心臓”に当たる原子炉には、韓国水力原子力の固有技術で作られた韓国型原発モデル「APR 1400」が採用された。そのため原発の建設と設計のみならず、竣工後の維持、補修、故障修理など原発運営全体の責任を負う長期整備契約(LTMA)で「一貫受注する」ことが期待されていたという。韓国政府も「バカラ原発事業により今後60年で22万人の雇用が創出され、輸出効果が21兆ウォン(約1兆9000億円)、後続効果が72兆ウォン発生する」との見通しを発表していた。

ところが、UAEは17年に整備契約を随意ではなく競争入札に変更した。さらにその後、契約形態もLTMAから複数の企業で事業を分担する長期整備事業契約(LTMSA)に変更された。これにより契約予想期間は10〜15年から5年に、規模も2〜3兆ウォンから数千億ウォン台に減少した。

記事は、UAEが契約形態を変更した理由について「自国の利益の極大化」とし、「バカラ原発運営の主導権を韓国に渡したくなかったため」と説明している。原子力専門家団体「原子力の安全と未来」のイ・ジョンユン代表は「米国など強大国を事業に引き入れ、原発事故による国際紛争が発生した際に有利な立場に立とうという狙いがある」と話したという。

また、ハン・ビョンソプ原子力安全研究所長は「最近のハンビッ原発1号機(韓国全羅南道霊光郡)の事故など技術的な問題点がUAEの判断に影響を与えた」と指摘しているという。さらに韓国の「脱原発政策が影響を与えた」との主張も出ており、ある専門家は「脱原発政策を推進する韓国に対するUAEの信頼度が低下した結果。信頼関係が維持されていたら、建設を担う韓国を優先して整備契約期間も長くなっただろう」と話したという。

これに韓国のネットユーザーからは「危険だからうちでは使わないけど、最大限安全にするからあなたは使って。こんな話が通じるとでも?」「当たり前だ。発売中止モデルを買う人なんていないよ」「文大統領が脱原発を強調し過ぎた結果」「原因は相次ぐ事故じゃなくて文政権の政策だ」など、文政権の政策を問題視する声が数多く寄せられている。

一方で「それでも韓国からは原発をなくすべきだ」「原発受注に失敗したからといって国が滅びるわけではない。それより原発の危険性に目を向けよう」との声も上がっている。(翻訳・編集/堂本)


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