2021年5月13日、韓国メディア・韓国経済は「半導体不足の中でもトヨタが好実績をあげられた理由」について伝えた。

記事によると、深刻な半導体不足に見舞われた今年1〜3月期、トヨタは昨年同期比2.4倍の7771億円の純利益を出した。2020会計年度(20年4月〜21年3月)の純利益全体の35%が1〜3月期に集中していたという。

トヨタと自動車販売数世界トップを競うフォルクスワーゲンの今年1〜3月期の純利益は4300億円にとどまった。昨年1〜3月期までは両社の純益は4000億円前後でほぼ同じだったという。調査会社マークラインズによると、新型コロナウイルス事態前の昨年1月の生産量を100とした場合、今年3月のトヨタの月間生産量は118、フォルクスワーゲンは113、GMは103だった。これは「トヨタが半導体不足の打撃が最も少なかったということを意味する」と記事は説明している。

また、その秘訣としてトヨタの「在庫戦略」に注目している。これまでトヨタは、「ジャスト・イン・タイム(JIT)方式」「かんばん方式」など在庫を最大限に減らすことで費用を抑える戦略を使用してきたという。かんばん方式は、必要な部品を生産ラインの「かんばん」に書いて貼り、部品会社がそのたびに供給する在庫管理システムのことを言う。

しかし、11年の東日本大震災で在庫戦略を見直すことに。半導体供給の遅れから生産に支障が生じると、トヨタは作業効率がやや落ちても工場の正常稼働を重視する方向へと在庫戦略を改善した。部品会社に対し、核心となる部品は非常時にいつでも確保できる程度にまで在庫を増やすよう要請することにより、トヨタは半導体不足が生じた時期に4カ月分の在庫を確保できたという。

米金融大手ゴールドマン・サックスによると、自動車の電子制御機能が重視されるようになり、19年には車1台に使用される半導体費用が6年前に比べて40%増加した。つまり、半導体など電子装備の確保が自動車企業の重要な課題になった。これに対し、トヨタは2次、3次部品会社を含むサプライチェーン全体の在庫状況をリアルタイムで把握できるシステムを構築。関係者は「運送中の部品の数量まで把握が可能になる」と説明したという。

これを受け、韓国のネット上では「去年の実績がひどかったから、それに比べたらよく見えるだけ」「もっとすごい秘策があるのかと思ったら、半導体の在庫を4カ月分確保してたからでしょ?」「売れないから在庫があったんじゃなくて?」などと指摘する声が上がっている。

一方で「1位には理由がある。失敗を通じてシステムを点検・改善するのは簡単なことじゃないのに」「歴史を学ぶというのはこういうこと。韓国は歴史を感情で学ぶ。韓国と同じならトヨタも『地震は悲しい』で終わったことだろう。歴史とは、過去の出来事から現在どう行動し、今後どう備えるべきかを習得すること」「需要予測の成功。他社が予測に失敗したのではなく、コロナで販売量が激減すると予測してオーダーしなかった。それをトヨタは果敢な景気刺激策を推し進めた」と称賛の声も上がっており、韓国の自動車メーカーに対して「韓国の現代自動車、起亜自動車も頑張らなきゃね」と応援メッセージも寄せられている。(翻訳・編集/松村)