2021年6月1日、韓国・ニュース1は、安倍晋三前首相に「低い椅子」を交換させた韓国前首相が、東京五輪の竹島表記を連日批判していると報じた。

記事によると、韓国与党「共に民主党」所属で次期大統領候補の丁世均(チョン・セギュン)前首相は先月26日、日本政府に対し「東京五輪のウェブページ上の地図に表記した竹島を削除せよ。日本が最後まで拒否するのであれば『五輪不参加』など政府にできるすべての手段を総動員すべきだ」と批判した。これ以外にも丁前首相は連日こうした強硬なメッセージを送っており、「愛国マーケティング」に力を入れているという。

29日には、忠清南道(チュンチョンナムド)地域の市・道議員らとの懇談会で「独島(日本名:竹島)をあいつらが奪って行こうとするのは絶対に容認できない」と激しく批判。31日には国際オリンピック委員会(IOC)について「二面性があって偏った態度」と非難したという。

IOCは2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪時、南北統一旗に竹島が入っていることに対し、日本政府が抗議するという理由から削除するように勧告。その後韓国政府はIOCの勧告を受け入れ、当該箇所を削除していた。

丁前首相は今月1日にも、釜山にある米国のシューズメーカー「ラカイ」の韓国支社、ラカイコリアを訪問し、「独島靴」を受け取った。同社は17年の設立後、「歪曲(わいきょく)された歴史を正すプロジェクト」を開始。収益金の一部を独島協会に寄付して「独島靴」との愛称で呼ばれる「ラカイKRスニーカー」を発売し、太極旗・独島・ムクゲなどを素材にしたデザインを商品化している。

丁前首相は今後もこうした活動を積極的に続けていく考えという。こうした行動に対し一部では「敏感な外交問題を政治利用している」という批判も出ているが、丁前首相側関係者は「韓国に対する日本の態度については長いこと問題意識がある」と説明したという。記事はその一例として、丁前首相が16年6月に国会議長として日本を訪問し当時の安倍首相と会談した際、「椅子の高さが(安倍首相より)低い」と抗議して、椅子を交換させたことを挙げている。

丁前首相側は今後、今回の竹島表記問題が政治的な問題で終わらないよう実質的な問題解決のために乗り出す方針を示しているという。

これを受け、韓国のネット上では「韓国国民として当然のこと」「批判が出ているって?。韓国人なら指摘すべき問題。独島は韓国の領土」「強い姿勢は大歓迎」など丁前首相の行動はすんなり受け入れられているようだが、一部では「大統領選が近づいてきたからって仕事してるふり?」「首相だった時は独島問題の決着もつけなかったくせに、今さら五輪ボイコット?」と厳しい指摘も。

また「五輪をボイコットしたらどのぐらいの被害が出るの?。それを明らかにしてから対策を検討すべき」「五輪に参加しないことで、独島が韓国領だということを全世界に知らしめよう」「韓国が東京五輪に参加しないという手もあるけど、これまで汗水たらして準備してきた選手の犠牲は計り知れない。だから、独島の入った統一旗を掲げて参加するのはどう?」などの声も見られた。(翻訳・編集/松村)