2021年10月22日、韓国・ソウル新聞は、「『私は韓国人であり日本人』日本の政治を揺り動かす名前『キム・ホンチ』」と題する記事を公開した。

同紙は31日に投開票が行われる日本の衆議院選挙に出馬した、在日韓国人の候補者・橋本孫美氏にインタビューを実施。日本人の父親と韓国人の母親の間に生まれ、Youtuberとして活動する同氏が、「在日朝鮮人」という立場を前面に押し出し東京13区から無所属で立候補した経緯を伝えた。

橋本氏は今回の選挙において「38度線をぶっ壊せ」というスローガンを掲げ、日本名の「橋本孫美」と韓国名の「キム・ホンチ」を併記したポスターを使用している。「このような戦略が不利にならないか」と尋ねた記者に対し、同氏は「東京13区の足立区は隣の荒川区と同様に在日朝鮮人が多く住む地域」とし、「在日朝鮮人であると明らかにすることでマイナスとなる部分もあるだろうが、それでも私にできる役割を知らせたくて出馬した」と語った。

その役割とは、「韓国と北朝鮮の間の『懸け橋』となること」だという。「韓国と北朝鮮はいつ戦争が起きてもおかしくない冷戦状態が続いており、韓国も北朝鮮も内心は統一を望んでいないように見える。統一が非常に難しいことはよく分かっている」とした上で、「それでもアジアの安定と平和のためには統一が必要だと考えており、両国の間に立って動ける存在こそ在日朝鮮人」と主張したとのこと。

また、こう着する日韓関係についても、「父親が右翼であっても、娘はBTSを好きなのが日本の現状」とし、「慰安婦問題や竹島問題などについて日本の政治家の理解が足りないために日韓関係は悪化している。理解する者が必要だと思い私は出馬した」と主張。インタビューに応じた理由については、「韓国人にも同じルーツを持っていることを知らせたかった。韓国と日本は互いにライバル意識を減らし、一緒に歩んでいけると思っている」と語ったという。

さらには「ただ政治家になることやお金を稼ぐことが目的ではないので、選挙の結果は重要ではない。私の考えを広く伝えるために出馬したのであり、結果にかかわらず私のアイデンティティーは変わらない」と話したと記事は伝えている。

この記事を見た韓国のネットユーザーは、「当選されるよう願っています。頑張ってください」「一票入れます」「こういう考えを持った人が韓国と日本の政界に多く出馬すべき」「在日朝鮮人として生きながらどれほど苦労したことか。日本に帰化したとはいえ勇敢だし偉いと思う」など、応援のコメントが寄せられている。

一方では、「韓国人の母親は本人を生んですぐに離婚したそうだけど、韓国人の情緒は理解しているのかな?」「韓国語は話せるの?」「韓国人の血が流れているなら、韓国のために何をしたかを証明してほしい」「日本には今の状態のままでいてほしい」など、厳しいコメントも見られた。(翻訳・編集/丸山)