ドイツメディアのドイチェ・ベレによると、フォルクスワーゲン(VW)は、中国の電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(XPeng)と提携して、中国市場向けのEV新車種を開発する。一方で、メルセデス・ベンツ(以下「ベンツ」)は中国市場向けに進めていた電動SUVの新規開発を断念した。

VWは小鵬汽車と共同で新モデル2種を開発し、2026年に中国市場に投入する計画だ。VWは2月29日、初の共同開発モデルはSUVと発表した。小鵬汽車は上海蔚来汽車(NIO)、理想汽車(Li Auto)と並んで、「中国のEV新興御三家」と呼ばれることがある自動車メーカーだ。

VW中国のラルフ・ブラントシュテッター取締役は、「中国側パートナーとの協力で、研究開発のコストと時間が大幅に削減されることになる。価格に敏感な中国市場で、この措置は価格競争力を大きく高めることになる」と述べた。

VWはこれまで、中国市場向けに主にガソリン車を供給してきた。しかし近年、VWの中国でのシェアは低下している。一方、急速に発展し、競争が激しい中国のEV市場では、ドイツの伝統的な自動車ブランド各社はほとんど実績を上げていない。

VWは2023年11月、中国市場に特化した「入門級」のEVを創出すると発表していた。VWは26年に、この構想に基づき中国市場に4種類の小型電気自動車を投入する考えとされる。

ドイツ経済紙のハンデルスブラットは、広く注目を集めていたベンツの中国市場向け新モデルプロジェクトが暗礁に乗り上げたと報じた。ベンツは25年前後にセダンとSUVの中間的な新モデルを中国市場に投入する予定だった。新車種は「スポーツ・ユーティリティ・セダン(Sport Utility Sedan、SUS)に位置づけられ、同社のEクラスシリーズのEVモデルを拡充する狙いがあるとされていた。

ハンデルスブラットによると、ベンツは最近になり同プロジェクトを数カ月前に中止したことを認めた。理由については技術が複雑すぎ、費用が高額すぎるためと説明した。また、ハンデルスブラットに対して、同社のEVは現行9車種が中国市場の需要を完全にカバーしていると説明したという。(翻訳・編集/如月隼人)