韓国南東部の慶尚北道浦項市の沖合に石油・天然ガスが埋蔵されている可能性が「非常に高い」ことを示す探査の結果が発表され、国内が盛り上がっている。韓国紙は「発表の時点と過程に政治的な意図があるのではという批判も」と指摘。「『政争の穴』ばかり掘る」と皮肉った。

探査結果は6月3日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が自ら発表した。大統領によると、埋蔵量は最大140億バレルに相当する。韓国全体が使える量としては天然ガスが最大29年分で、石油は最大で4年以上の消費量を賄えるという。大統領は実際の埋蔵規模を評価するための探査掘削を年内に開始し、来年上期までに結果が判明する見込みだと説明した。

発表のテレビ放映後、韓国の石油・天然ガス関連株は大幅に上昇。韓国ガス公社は一時30%高、ポスコ・インターナショナルは24%高となった。SKE&Sを傘下に抱えるSKイノベーションは一時12%上昇した。

米ブルームバーグ通信によると、米テキサス州ヒューストン郊外に本社があり、14人のコンサルティング会社の責任者で地質学者のビトル・アブレウ氏が韓国に到着した際は空港でカメラのフラッシュと多数の記者に迎えられ、まるでスターのようだった。

こうした狂騒曲をめぐり、中央日報は経済エディター名のコラムで「推定埋蔵量だけを見ると全国が依然として盛り上がっているはずだが、現実はそうでない」と前置き。「発表の時点と過程に政治的な意図があるのではという批判から始まり、探査コンサルティング会社の信頼性をめぐる論争までが続き、期待感は薄れたようだ」とした。

続いて「問題は資源探査のように厳密な科学的根拠が必要であり、巨額の資金が投入されながらも実際の成功確率は低い事業の場合だ」と言及。「東海(日本海)油田・ガス田候補地の成功の可能性が20%と提示された。この程度でも相当高い数値という評価だが、簡単にいえば80%は失敗するということだ。投入される資金も相当だ。このように負担が大きい事業の施行をいちいち政治的な議論を経て決定しなければならない場合、資源探査は手をつけにくくなるしかない」と論評した。

さらに「実際、韓国の資源探査実績は隣国の日本や中国との比較で大きく劣る」と説明。「産業通商資源部によると、現在まで韓国の国内石油・ガス探査試錐実績は48本だが、日本は813本と17倍だ。中国は4万8779本と1000倍を超え、比較対象にならない。とはいえ日本や中国の成功率が100%というわけではない。どの国でも資源探査は緻密な調査と莫大な投資をしながらも失敗が成功より多い領域だ」と述べた。

その上でコラムは「政府は近く専門家を集めて海外投資誘致を含む開発戦略を議論する予定という。科学的で厳密な手続きを踏んで、不必要な論争なく探査が進むことを期待する」として、冷静な対応を呼び掛けた。(編集/日向)